内容説明
現代思想に大きな影響を与えた二十世紀ドイツの思想家は、社会をどう捉えていたか。フランクフルト学派の論客としてあらゆる同一性を批判したアドルノや、英雄的実証主義と賞讃される一方で権力政治家とも批判されるウェーバーなどの多面的な実像を追求。アドルノのもとへ留学し、ウェーバー評価で名高い六四年ドイツ社会学会に立会った筆者が、社会科学との対決を通じて哲学の復権を図る意欲作。
目次
第1部 社会哲学の復権―アドルノ(社会認識における全体性問題;フランクフルト学派と現代思想;アドルノにおける「否定性とユートピア」 ほか)
第2部 社会科学の論理―ウェーバー(四つのウェーバー像;マックス・ウェーバーと合理化の問題;価値判断排除と「合理化」批判;ウェーバーとリルケ)
第3部 歴史とユートピア―非在の真理を求めて(ルカーチと歴史主義の問題;マンハイムと歴史主義の問題;全体性への要求と哲学への要求 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
またの名
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「ブルジョア的」「歴史意識」「階級意識」等の言葉がまるでファッションのように流通していた時代環境を感じさせる、当時の「現代思想」論集。前提としているものが違いすぎる。これを参考文献に挙げる仲正氏エグイ。アドルノのオデュッセイア論に非同一性、マルクーゼのユートピア、ルカーチの歴史哲学、フランクフルト学派vsポパー論争、フッサール批判などについての論文を収録。歴史主義と全体性がおそらく全体のキーワードなのだろうけど、今これらの議論をどこまで使えるかはわからない。ジジェクなどマルクス主義批評系の参考文献として?2013/07/22
ライ麦畑で見逃して
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むずかしかった。あまり理解できなかったきがする。フランクフルト学派に興味があれば2011/11/01
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- 和書
- ゾンビ・アパート