内容説明
江戸の詩人、与謝蕪村。彼は大飢饉や倹約令が打ち続く時代に貧しい生活を送りながらも、その現実に左右されることのない独自の美の世界を俳諧や絵画の中に構築した。彼の努力と天与の才が交錯する蕪村芸術の神髄を、芭蕉や漱石の俳句、大雅の絵画などのすぐれた作品と対比しつつ説く。文明批評家として世界を舞台に活躍し続けている著者が、長年愛してやまない蕪村のすべてを情熱を傾けて描く力作。
目次
野路―序にかえて
冬鶯
与謝海
学校
宜風
灯影
茨野
胡蝶
牡丹
東山〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
90
森本さんの力のこもった蕪村論です。子規が蕪村をかなり評価するまではあまり有名ではなかったようですね。ここでは芭蕉との対比や漱石が蕪村を見倣った俳句をものにしていることなども書かれています。私は以前から蕪村が描いた俳画の様な絵を好んで鑑賞してきました。俳句にもその絵のような感じがよくあらわれていると感じます。芭蕉も好きですが蕪村もこの本でさらに好きになりました。2023/06/27
Apollo
2
サントリー美術館で見た蕪村の俳画に感動して、もっと蕪村の世界を知りたくなった。 絵の一部を切り取ったような、そして仄かなユーモアが感じられる彼の句は非常に親しみやすいのだけれど、彼が農民出身だと知って納得。 ただ、書物で句の背景とか批評をたくさん読んでも、俳画一つを実際に見た感動には遠く及ばない。実体験は重いなー。2015/05/03
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