講談社学術文庫<br> アメリカの民主政治〈中〉

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講談社学術文庫
アメリカの民主政治〈中〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 505p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061587793
  • NDC分類 312.53

内容説明

本巻では、民主主義の根本理念・人民主権の考えを基底に据え、アメリカンデモクラシーの根幹をなす多数者の権力とその抑制機能、市民参加の例としての陪審制度、連邦と州との行政関係等具体的かつ特異な側面を広く検証、政治活動を社会学的視座から把捉するトクヴィルの思想の精華が遺憾なく発揮される。特に、今日のアメリカ社会の重要課題である人種問題についての詳細な歴史叙述と展望・提言はアメリカを理解する上に必須である。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

isao_key

6
中巻は民主政治と役割、法律、インディアン、奴隷としての黒人の地位などについて考察している。民主政治については、民主政治の真の美点は、普通いわれているように、すべての人々の繁栄をうながすことではなく、単に最大多数の人々の福祉に奉仕することだと述べている。1835年に書かれたとは思えないほどの卓見である。発明については、アメリカでは、ヨーロッパの発明は巧みに実用化され、ヨーロッパの発明はそこでは完成されたあとで驚嘆されるほどに国の必要に応用されるが発明者たちはほどんどいないと現代とは違った評価を下している。2013/07/21

富士さん

4
前巻に続いて再読。お世話になって先生が、最初期に社会の学を提唱したのが、著者とサン・シモンだと言われていたのを思い出します。人々は基本、制度によって作られ、環境に影響されて立ち位置を決める。自由であればあるほど自ら多くを縛り、平等であればあるほど妬み、忖度された民主政治によって暴力を受けることなく服従させられる。独立した対等な個が自由に振舞う権利を得てなし得たことが、際限のないエゴイズムと空気の読み合いであったということは、民主主義のあるべき姿を語る上で記憶にとどめておかなければいけないことだと思います。2018/11/30

sekaisi

2
奴隷制で内戦が起きると予言しています。2018/05/10

まふ

1
アメリカの民主政治の背景としての思想、考え方、原住民としてのインディアン、奴隷移民の黒人などの状況、を細かく記述、これでもかこれでもかと、畳み掛けるように詳細な分析をする。トクヴィルのこの著書が古典の価値を失わない理由であろう。フランス人、スペイン人、ポルトガル人などと違ってメスティーソなど作らずに、一定の距離を原住民との間に置きながらすごしてきたイギリス人を「優れた民族である」と断定するあたり、フランス人としての著者の誇りがくずれているかのようであるが、それだけに冷静な観察であるといえる。2003/12/25

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