講談社学術文庫<br> 悲しき南回帰線 〈上〉

講談社学術文庫
悲しき南回帰線 〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 310p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061587113
  • NDC分類 389.62

出版社内容情報

【内容紹介】
1949年、構造主義の原点をなす「親族の基本構造」によって注目をあびたレヴィ=ストロースは、その後サン・パウロ大学教授としてブラジルに滞在。その間、文化人類学者としての限りなき自己追求と、無であるが故にあまりにも悲しき熱帯の様相を交叉させながら、カドゥヴェオ族など四つの部族調査をおこない、その成果を本書『悲しき南回帰線』において見事に結実させた。世界の文化人類学界に一大転機をもたらした不朽の名著。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

∃.狂茶党

14
この本は旅行記あるいは探検記であるようだ。 翻訳の問題があるが、おそらく詩的な文章は、マジックリアリズムを連想させる。 作者は魔術的現実に身を投じている。 南米だけでなく、インドについての文章が挟まる。 全く違う文化圏。 緑の中に、あるいは荒地の中に人々が住む南米に対し、いたるところ人だらけ、濃密な世界。 レヴィ=ストロ-スは、インドに未来を感じ取る。 システムを構築して、人間社会を制御しようとする試みが失敗し、不気味なシステムが機能し、人々が抑えつけられた未来。 2023/04/28

gorgeanalogue

12
旅行を機に再読。旅の困難と嘆息と、階級関係の変化、そして未知に対面した時の歓びがないまぜに語られる…旅行に随伴する本としてこれ以上のものはないような気さえする。つまりこの本でもう一つの旅を味わうことが可能になるのだ。もちろん著者の複雑な観察を十分に読み取れているとは言えないが、社会・親族・人間関係だけではなく、地層や都市、建築様式からも記号の体系を取り出そうとする、強靭で自由な知性には驚嘆し、上巻終章のカドゥヴェオ族の身体装飾が、社会関係の隠喩的で象徴的な文化表現であることの指摘に感動する。2024/06/21

ハチアカデミー

11
評価は下巻読了後。構造主義を考える上で欠くことのできない民族学者による南米探検譚。半分以上すぎてからフィールドワークの報告となるが、それまでの旅立ち、道中のレポートはさながら文学作品のよう。西洋文明を善とするのではなく、それが失ったもの、その影響で失われつつあるものへの眼差しが鋭い。ブルトンとの船上での出会いを語る場面も印象深い。それでもやはり、調査報告が刺激的! 巻頭に掲載した女性の顔とその謎の文様を考察。非対称性や、人間を自然と分かつための儀式と推測されると写真がまったく別なイメージに見えてくる。2012/05/20

どらがあんこ

10
訳が悪いというレビューが散見していたため身構えて読んだが、思っていたよりひどくない。詳しくは下巻を読んでから。2019/04/03

NICK

10
フランス戦後思想において一世を風靡した人類学者レヴィ=ストロースによるブラジル未開民族誌……とはいってもこの上巻はレヴィ=ストロースの回想記が大分を占めており、やや肩透かしを食らった印象はある。レヴィ=ストロースのブラジルやインドへの目線は同情や憧憬に満ち溢れている。たとえそれがデリダに批判されたように西洋/東洋という二項対立の上で西洋側から東洋を表象しているに過ぎないとしても、それでも西洋中心主義を相対化しようとしたレヴィ=ストロースの胸中にはこの『悲しき熱帯』での経験があったのだと考えることはできる2015/06/18

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