出版社内容情報
【内容紹介】
古事記の中巻下巻は、上巻の神話をうけて、神話と歴史とをつなぐ伝説を記した巻である。古事記の文学性は、主に中巻下巻の伝説に認められる。中巻では、垂仁天皇の皇后サホビメの苦悩の物語に、夫婦の情愛がみごとに描かれており、ヤマトタケルの命の悲劇的生涯を語る伝説には、英雄の末路があわれ深くロマンチックに描かれている。古事記の伝説には、史実と認め難いものが多く、古事記が文学的作品といわれているのもこのためである。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
30
神話と伝説。ヤマトタケルノミコトの物語が印象的でした。2023/12/11
かんちゃん
22
中巻に入ってますます物語らしくなってきた。中巻に登場する有名どころは倭建命。早朝深夜を問わず東奔西走を命じる天皇。今の時代ならパワハラ、ブラック企業で訴えられかねないね。果たして倭建命は悲運の死を遂げる。こんな哀しいお話だとは知らなかった。2016/11/15
おおとろ|ストーリーテラー
18
☆☆☆☆☆ 再読。物語を読み慣れていると、『古事記(中)全訳注』は、どこか落ち着かない一冊に感じられる。(上)で奔放に振る舞っていた神々は影を潜め、代わって天皇たちの名と系譜が、静かに、しかし確実に前に出てくる。物語は、神話から「歴史らしきもの」へと歩み始める。2026/02/06
海
9
古事記の中で最も読みたかったのが倭建命の話。中坊の頃、氷室冴子さんの「ヤマトタケル」を読み、父親の景行天皇が彼に対してひどすぎると憤りを覚えたのだが、古事記では父親に顧みられなかった悲劇の王子として描かれているのですね。ホツマツタエだと、兄皇子がヤマトタケルに「熊襲は私が討伐したから今度は兄上が行くべきだ。跡継ぎなんだから」と東の討伐を促された際、震えあがって裸足で外に逃げ出し草むらに隠れたため、父親から「すまないが、今度もお前が行ってくれないか?」と頼まれ再度行く羽目になる。読み比べは本当に面白い。2020/11/16
マープル
8
この巻に入って、ヤマトタケルの話が出てくる。しかし、思いの外、その分量は少なく、「え? これだけ?」と思ってしまった。これまでに脚色されたものにたくさん接してしまっているためだろう。手塚治虫の描いたクマソタケル征討が思い出された(いつどこで読んだのか、全く思い出せないのだが)。その他、各地の地名の謂れなど、興味は尽きない。古代史にはロマンを感じる。多くの人が虜になるわけだ。2022/05/26




