出版社内容情報
【内容紹介】
人間がものを考えたり、互いに意志を伝えたりするとき、その媒介となるのはことばである。しかしながらコミュニケーションに際しては、往々にして相互の誤解や行きちがいが起こりがちである。ことばを使う上で大事なことは表現内容を論理的に整えることである。本書は、ことばで考えることのいちばん中核にある「理づめ」の世界を、分析哲学の権威が平易な文章で説き明かす、刮目の論理学入門書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SOHSA
32
《購入本》論理学の基礎の基礎を分かりやすくかつあまり深いところへ入り込まずに解説された入門書だった。論理的思考の重要性を強調されており、それが実生活に及ぼす影響をも示唆され、好感がもてた。数学と哲学を結び付ける架け橋こそが論理学であると解釈している私は、少年少女向けの書籍として刊行された本書の持つ意味を改めて深く感じた。2016/06/08
ジョニジョニ
17
理屈っぽいと煙たがられる。そうなりがちなのは、他人に誤解されるのをこわがっていたのが原因かも。かといって黙ってヘラヘラしていてもつまらないし、ちゃんと考えていることを論理的に整理するスベが学問にはあるのかな、と期待して読みました。突き詰めれば電子回路やプログラム言語のようになっていく、というのはなるほどねーと思います。伝達の手段としてだけを言葉に求めるなら、それもいい。そこがしっかりしていればこそ、伝えられないことを表現する力も生まれてくる。そんな気がしました。2021/01/04
パブロ
16
「思っていることを明確に相手に伝えたい!」。そこで行き着いた先は、論理学。会社での会議はもちろん、メールの文章も的確に。でも論理学って、「∨」とか「⊂」とか「∵」とか記号があって、数学を捨てた私には、とてつもない高い壁。なので、中学生向けの名著と言われているこの本を手始めに…と読み始めたのはいいものの、気軽には読めないことに、義務教育を怠った自分を恨んでみたりして。文章からにじみ出る真摯な著者の人柄にそそのかされて、紙と鉛筆片手に格闘していると、スッキリとした「論理」の形がおぼろげながら見えてきた…かな。2019/06/26
himawarisun6
9
子ども向けに書かれた論理学の本。読メの方の感想に刺激されて読んだ。 論理学が言葉の意味を厳しく定義する点から数学の親和性が高いのにも納得した。本書で使われる例もわかりやすく、読みやすい。 ここ一、二年に論理学や哲学の入門的な本を読んでいたおかげで、頭に入りやすかったと思う。 論理学を子どもにわかりやすいように、優しく語りかける調子で書かれているのに、子ども扱いとは感じない塩梅に著者の人間性が感じられる。2018/03/30
里馬
8
丁寧なので優しくじっくりと染み込んでくれる。他の論理学の本によって殆ど既知の内容だったが、満足。 論理学を侮ってはいけない。繰り返そう、論理学を侮ってはいけないのだ。2009/04/12
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