出版社内容情報
吉田 伸夫[ヨシダ ノブオ]
著・文・その他
内容説明
なぜ重力の量子化が困難なのか?量子重力理論は、何を解決しようとしているのか?ループ量子重力理論とは、超ひも理論とは、どのような理論なのか?学部学生程度の物理学から出発し、量子重力理論という最先端へ読者をいざなう、専門書を読む前の、はじめの一歩に最適な入門書。
目次
第1部 量子重力理論までの道程(量子論の基本原理;場の量子化とくりこみ;時空のゆがみとしての重力;重力の量子化)
第2部 量子重力理論の具体例(時空構造の極限を求めて―ループ量子重力理論;素粒子論的アプローチ―超ひも理論;半古典的取り扱い―ホーキング放射;宇宙論への応用)
著者等紹介
吉田伸夫[ヨシダノブオ]
1956年、三重県生まれ。東京大学理学部物理学科卒業、同大学院博士課程修了、理学博士。専攻は素粒子論(量子色力学)。東海大学、明海大学で非常勤講師を務めながら、科学哲学や科学史をはじめ幅広い分野で研究を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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天乃かぐち。
6
ある程度の大学物理や宇宙論を進めた学部生が次に進むステップの本として最適なのではないでしょうか。視野が広がる一冊だと感じました。2024/04/10
mstr_kk
6
学部レベルとはいえ理系の学生が読者として想定され、数式もかなり出てくる本なので、とても読めないのではないかと思っていましたが、吉田先生のほかの著書をいくつか読んだ流れで、意外に読めました。ほかの本には書かれていないところまで踏み込んでいて、面白かったです。量子論と一般相対論の手際よい解説から始まり、超ひも理論もループ量子重力理論も、批判的な距離を取りつつ紹介されています。2022/07/18
ACTIVE GALACTIC
3
明解になった。/ 予想していたよりはずっと入門者向けの内容で、理論そのものの数学を勉強するというよりは、ここに何があるというガイドブックのような本だった。QM/QFTとGRを齧るのに半分つかい、後半ではループ量子重力理論や超弦理論といった現在考えられている個別模型の様子を概観する。/ 学部生向け2013/03/24
Kitsch Asari
2
実験やのわたしには丁度よいレベルである。2024/01/21
Kazunori Ishizu
2
まさに「知的興奮の書!」 ちょっと学習参考書みたいなタイトルなので、ためらいつつもアマゾンで注文。届いた本の帯に、「超ひも理論も、ループ量子重力理論も、第一歩からわかる 知的興奮の書!」と書いてあり、期待できそうと思い直した。 この本は、一般的な読者を想定した解説本ではない。 数式にアレルギーが無く、電磁気学、相対論、量子力学をある程度知っている人に対して、場の量子論と重力場の「明解」な要約を提示しあた上で、重力場の量子化の試みを外観していくという構成になっている。 大きくは2つの有力な理論を紹介。ル2014/01/03