講談社現代新書
はじめての“超ひも理論”―宇宙・力・時間の謎を解く

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  • サイズ 新書判/ページ数 273p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061498136
  • NDC分類 421
  • Cコード C0242

出版社内容情報

「4つの力」の統一、時間の起源、宇宙誕生の謎を解く「超ひも理論」の全貌を第一人者がわかりやすく解説する、待望の入門書。私たちは50回目の宇宙に住んでいる!?「サイクリック宇宙」試論も収録!
時間も空間も1個のひもから始まった――クオークの正体は何か。重力はいかにして統一できるか。第一線研究者がわかりやすく説く「究極の物理理論」

完成までのあと一歩
第3期ブームが始まれば、標準模型が検証されたり、「セオリー・オブ・エブリシング」として超ひも理論が、クオークの世代数や質量、ゲージ群の構造、ニュートン定数やその他の結合定数など、現在知られているあらゆる物理量を説明してみせたり、ブラックホールの謎が完全に解けたり、われわれの「サイクリック宇宙」論が宇宙論に新たな展開を拓いたり、それは賑やかなことになるでしょう。しかし何といっても究極の目標は、超ひも理論を完全に定義し、超ひもの唯一の真空を見出すことに尽きます。われわれの行列模型は、ほかのタイプの類似のモデルと比較しても、最も対称性が高いものであり、その有力候補と目されていると思います。――<本書より>

序章 「超ひも理論」で何がわかるか
第1章 超ひもと素粒子
第2章 超ひもと「力」の根源
第3章 超ひもと時間の秘密
第4章 超ひも理論の歴史
第5章 超ひも理論を説くマトリクス
付録 私たちは50回目の宇宙に住んでいる?


川合 光[カワイ ヒカル]
著・文・その他

内容説明

私たちは50回目の宇宙に住んでいる!?「サイクリック宇宙」試論も収録!時間も空間も1個のひもから始まった―クオークの正体は何か。重力はいかにして統一できるか。第一線研究者がわかりやすく説く「究極の物理理論」。

目次

序章 「超ひも理論」で何がわかるか
第1章 超ひもと素粒子
第2章 超ひもと「力」の根源
第3章 超ひもと時間の秘密
第4章 超ひも理論の歴史
第5章 超ひも理論を解くマトリクス
付録 私たちは50回目の宇宙に住んでいる?

著者等紹介

川合光[カワイヒカル]
1955年大阪府生まれ。東京大学理学部物理学科卒。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。コーネル大学助教授、高エネルギー物理学研究所研究科教授等を経て、京都大学大学院理学研究科教授、理化学研究所川合理論物理学研究室主任研究員を兼務。84年、行列模型による「格子ゲージ理論」で仁科賞受賞。その後、超ひも理論では「タイプ2B」での定式化に成功している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とも

39
★★★ちょっと前にはやったヒッグス粒子や、本年のノーベル物理学賞を受賞した重力波など、宇宙を取り巻く最新理論の解明がどんどん進んでいる。その中で、解明されていない最大の理論が、現事象下での大統一理論と宇宙創成期の超ひも理論を簡単(?)に記載された一冊。後半は相当に混乱したが、前半はまだ理解できる。たまには宇宙と物理の世界に浸ってみるのも楽しいもの。2017/12/11

デビっちん

26
物質をとことん細かく見ることが、宇宙がどのように生まれ形成してきたことを解明することと同じ、っていうのが興味深いです。宇宙・4つの力の統一・時間の謎を解く鍵が、これ以上分割できない究極の構成要素である「ひも」であり、それを体系的に説明しようとしているのが「超ひも理論」という感じに思いました。難しい数式等はほとんどありませんでしたが、説明を追っていくのに精一杯でした。こういう本はKTK読みが適すと思います。2018/08/18

おおにし

20
見事なイラストと数式をほとんど使わない読みやすい文章で現代物理学の最先端の話題に触れることができた。ただ、物理学本を読んだというよりは、ファンタジーSFの読後感だ。最後の章で展開されるサイクリック宇宙論は素敵な物語だ。宇宙は膨張収縮を繰り返しながらサイズを拡大しつつ50回目のサイクルでようやく生命が誕生する今の宇宙になったという壮大な物語に感動した。2021/02/28

neputa

15
私たちが暮らすこの世界、宇宙を構成する最小の単位は「ひも」である。昭和の時代に義務教育を受けた私にとって、限界まで分解した先にあるのは原子だった。現代物理学ではその先に光子や陽電子といった粒子があり、さらに分解すると「ひも」に行き着く。このミクロな世界へ挑む物理学の歴史、素人にも分かる表現による理論の解説が主な内容。ミクロな世界への探求が、広大な宇宙の謎を解き明かすのだから面白い。最後のサイクリック宇宙論は最高に良かった。自分の存在の小ささを感じ心が解き放たれる。2025/01/10

マーブル

15
宇宙の歴史と言えば、ビッグバンに始まり膨張を続ける姿を思い浮かべるが、現在の宇宙に関する研究ではそのビッグバン以前や「宇宙は永久に膨張し続けるのか」という問いも議論されている。今後の宇宙に対する試論のひとつが「サイクリック宇宙」という考えだ。膨張はある時限界を迎え、再度ビッグバンからやり直す。その度にエネルギーを蓄え、次の膨張期は前回よりも長い期間となる。繰り返しの度増えるエネルギーで、試みる時間は増えていく。地球が出来上がった時間から考えると、このトライアルは50回目に相当するだろう、と考えられている。2023/07/22

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