内容説明
古代ヤマトの中で封印され続けてきた地・東北。「蝦夷」と呼ばれた人々が住む、その異郷に何が起こっていたのか。
目次
東北―多孔質の身体
蝦夷の三輪山(五八一年?(敏達十年)・「辺境」―蝦夷の魁師綾糟
五八一年?(敏達十年)・三輪山麓泊瀬川―綾糟の誓い)
綾糟の連合国・国造・毛野王 四‐八世紀東国・陸奥―北へ走る「ヤマト」(一)
阿倍氏と陸奥 四‐七世紀東国・常陸・陸奥―北へ走る「ヤマト」(二)
崇神期からヤマトタケルまで 四世紀東国・常陸・陸奥―北へ走る「ヤマト」(三)
景行から阿倍比羅夫まで 四‐七世紀陸奥・越・渡嶋―北へ走る「ヤマト」(四)
多賀柵構築からアザマロの乱まで 八世紀中葉―多賀・雄勝・桃生・伊治
アテルイと田村麻呂 延暦二十一年(八〇二)まで―胆沢へ
著者等紹介
中路正恒[ナカジマサツネ]
1949年、神奈川県生まれ。京都大学理学部卒業。京都大学文学研究科博士課程学修退学(宗教学)。専攻は宗教哲学、東北学、飛騨学、日本文化論など
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感想・レビュー
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なつきネコ@吠えてます
3
マイナーな蝦夷と大和王朝の関わりを知る事ができた。武停川別らが大和王朝成立と同時に会津まで行ったあたりから、当時の日本領土だが、中央と比べて、史料の少なさはほとんど放置してきたんだろうし。そのくせ、背かれると征討する大和王朝の自己勝手さが見えてくる。そのくせ、背かれると征討する。武停川別、田道、大和武尊、黒坂命、坂之上田村麿らの英雄伝説はそねまま東北の受難の歴史なんだな。しかし、東北からしたら非業の歴史、例えば伊多久の郷(痛く殺す) のような地名が伝わるあたりな悲痛さが今も伝わってくる。彼らの犠牲に合掌。2016/08/06
(ま)
1
#7682016/08/14
dahatake
0
日本書紀の古文書としての解説+著者の説 の説明本。書名と副題のママ。 私の知りたい事は何も得られながったが、話としては良くわかった。 ただ、著者の論理に私的には不足が多すぎて「その根拠は何?」と何度も自問しちゃうので、とても読みづらい…2022/05/25




