内容説明
自己の解放は内なる「実感」を感じとることから始まる。重く停滞した心を開くフォーカシングの技法を、心理臨床の現場から解説。
目次
第1章 「実感」が開かれるとき
第2章 「心の実感」と心理療法
第3章 「心の実感」とカウンセリング・マインド
第4章 「実感」に触れる話し方
第5章 「実感からのメッセージ」の見分け方
第6章 フォーカシングの実際
第7章 フォーカシングの奥に流れるもの
第8章 自分らしさの根源―「からだ」「アタマ」「実感」
第9章 気づきのための傾聴
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あこ
16
とても良い本に出会えた。たびたび読み返したい。傾聴の中にフォーカシングを統合する方法⇨「体験過程的傾聴」について、それこそ、そこに至るまでの過程も含めて丁寧に書かれている。体験過程スケール(EXPスケール)評定基準早見表は話し手にも聴き手にもとても役立つ。2019/05/04
Kei
11
カウンセラーが書く心の働きについての本。感情を失ってしまっている人やどのように人とコミュニケーションを取ったらいいか分からない人のために、どのような事が原因なのか、どうしていったら良いのかを説いている。また、アタマに対するカラダの感覚をとても大事にしており、カラダは心のメッセージや自分が本当はどうしたいのかを感覚的に知っているという点がとても印象的だった。自分もコミュニケーションが情報収集になりがちなので、心と心を通わせられるような関係を築けるよう心がけていきたい。2016/06/15
riviere(りびえーる)
10
ジェンドリンのフォーカシングにおける体験的過程とカール・ロジャーズのカウンセリング理論の繋がりがとても分かりやすく述べられている。気持ちではない「実感」という表現が参考になった。専門的な内容を他職種や一般の方に説明する必要がある時、新書が役に立つことがある。2015/12/27
ヒラP@ehon.gohon
8
カウンセリン学習の関連で読みました。人の心だけではなく、自分自身のリラクゼーションにも参考になりそうです。2017/06/25
チェリ
8
私はずっと、内にモヤっとしたものを抱えていました。扱い方が分からなかったのです。この本の中でクライエントさんが「実感」を大切にして、実感に語らせますが、それが私自身のモヤまでも追いやっていきました。あぁそういうことだったか、と。フォーカシング、カウンセリング・マインドなど専門用語が出てきますが、わかりやすく書かれています。対人援助職だけでなく、友人同士や家族でも応用できる内容です2017/03/06