講談社現代新書<br> ヴァルター・ベンヤミン―近代の星座

講談社現代新書
ヴァルター・ベンヤミン―近代の星座

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  • サイズ 新書判/ページ数 245p/高さ 18X11cm
  • 商品コード 9784061490710
  • NDC分類 940.28
  • Cコード C0210

内容説明

オーム・ド・レットル―。ジャンルを越境・解体する文の人。近代という歴史状況の中で断片としての事象の裂け目から、根源の歴史=目覚めを待つ歴史の真理を見通すベンヤミン。認識のラディカリズムを貫き通した彼の思考運動の核を探る。

目次

1 ベルリンの「迷宮」―幼年時代
2 青年運動の日々
3 交友圏の星座=状況
4 認識の星座―ドイツ文学研究
5 3人の女性との緊張関係
6 旅する人のまなざし―認識のラディカリズム
7 ナチズムと革命―近代のアレゴリー的解釈
8 フランクフルト学派とブレヒト
9 『パサージュ論』
エピローグ ベンヤミンと現代

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うえ

4
ベンヤミンの生涯と思想内容を広範にカバーしている。「少々意外な感じがするかもしれないが、ベンヤミンはリルケの詩の愛読者であった。…ホフマンスタールもリルケも、またやはりベンヤミンが何かにつけて関心を払っていたゲオルゲも、決して「進歩的」文学者ではなかった。…通常の、あるいは左翼的な歴史観からみれば、進歩に乗りおくれたもの、進歩に背を向けたものにみえるような存在の中に、むしろ隠された真理への表徴が、いいかえれば、真にアクチュアルなものの潜勢力がみてとれる、というのはベンヤミンの一貫した認識であった。」2025/05/08

袖崎いたる

3
ベンヤミンに触れる身支度。情報量多い。「批評を作品評価の尺度確立の手段や作品の背景をなす社会環境や作者の伝記的要素の実証研究といったものに解消せず、むしろ作品そのものに対して後から追体験的につけ加わる──作品解釈(読むことレクチュール)を通した作品の再=創造作業としてみようとすること──が、ベンヤミンの批評概念のかなめとなるのである。」p84…なんかを見てグッとくるなら友達さ!!!2021/11/27

zk

2
新書としては中身がかなり濃くて凄い。あとガチで文章がうまい。これ逆に新書で出して買うひといたのか?というくらいにはヘビーな気がする2019/10/29

いのふみ

2
多分野にわたる、守備範囲の広い、かつ深い批評活動であることがよくわかった。それゆえ、必然的に、エッセイという形式に帰着したことも。2018/12/21

クマリカ

1
ベンヤミンはスーザン・ソンタグの『土星の徴しの下に』で間接的に知っただけで、『パサージュ論』とか写真論とかのかっちょ良さげな雰囲気だけを感じてた 本書は言葉使いが言語新作かと思わせるようなそれなので読みづらい(わたしの教養が無いだけ?) 是非とも読まねばならぬみたいな義務感も勢いも無いのだけどなんとなく最後まで読んだ 唯物論なのか観念論なのか神秘主義なのか結局謎なんだけど 曖昧模糊としてるのでどうにでもとれる ソンタグの言う『右眄左顧そのものの廷臣』はそのへんなのかな2023/08/29

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