内容説明
人間存在の最深部でみたされぬ生のエネルギーが奔出する。広大に無意識の言語風景の中で、狂気とエロティシズムの発生を精緻に、鮮烈に照射する哲学の冒険。
目次
プロローグ 始原も終極もなく
1 「イカ天」とペレストロイカ
2 文化という記号
3 意識と無意識
4 深層の言葉と言語芸術
5 狂気の言葉
6 エロ・グロ・ナンセンス讃
7 虚構の美と生活世界
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
K
12
久しぶりに難しい文章を読んだ。生の円環運動の考えは、とても興味深かった。ただし、この本を読むにあたり、特にラカンに関する基礎知識が欠けていたので、その部分は訳わかんないところがあった。 【言葉】は、非常に奥深い、、、2020/06/11
泉を乱す
4
記録2016/01/13
有沢翔治@文芸同人誌配布中
4
あらゆる場面で言葉に頼って行きている。丸山圭三郎のいう言葉とは意味と表現行為とが密接に結び付いたものを指している。文字や発話行為だけでなく、人間の表情、声のトーン、ジェスチャーなど。 そのような〈コトバ〉を考察しながら文化がどうなっているか、さらには文化がどうあるべきかを探っていく。http://blog.livedoor.jp/shoji_arisawa/archives/51517466.html2021/02/26
まるめろ
4
意識から、無意識から、それぞれのテーマを掘り下げる一冊。非常に難解ではあるが、それ以上に興味深く読めた。存在しているものはそれだけで存在するのだが、言葉を用いて初めて「存在する」の次へ進める。また、その存在している存在に括り付けた言葉と存在が入り乱れ独自の揃え方をするようになれば狂気に進む。それはあくまで揃っていないわけではなく、揃え方が違うだけなのだろう。そしてここで取り扱うエロスとは文化的な性であり、それは本能的な視点で見れば別の種類の狂気である。あまり理解できていないと思うので再読したい。2020/02/26
Yasomi Mori
4
〈世界〉の「深層にある流動的文化」と、それを恣意的分割・境界線によって実体化する「表層文化」との関係を、その本質的要素である〈言葉〉について論じることで明らかにしようとする著作。フロイト流の〈翻訳〉という発想や、フッサールの「本質と事実の通約不可能性」(0.999…≠1)という考え、一義化され合理化された制度や価値観を揺さぶる詩人の営為、等々の関連性が分かりやすく示されている。言葉は本質的に多義的性格をもち、だからこそまた、ぼくたちの“自然な”知覚さえも、「言語によるカテゴリー化によって蝕まれている」。2015/11/18




