講談社現代新書<br> 輪廻と解脱―苦界からの脱出

講談社現代新書
輪廻と解脱―苦界からの脱出

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  • サイズ 新書判/ページ数 201p/高さ 18X11cm
  • 商品コード 9784061489530
  • NDC分類 181
  • Cコード C0215

内容説明

六道をさまよいながら永劫の転生を続ける人間。煩悩と苦しみに満ちた“迷いの世界”を脱けて、平安な“吾りの世界”にいかにして到達するか。古くて新しい仏教思想の核心を平明に解説する。

目次

インドにおける先駆思想(宇宙の生成と個人の“業”;ヒンズー教の人生観;輪廻からの解脱)
仏教の根本的教義(“因縁生起”の思想;三世両重の因果;“四苦八苦”の世界;迷いを転じて悟りを開く)
“六道輪廻”の世界(地獄・餓鬼・畜生の“三悪道”;人間界と天上界の真実;「十界」とは何か)
輪廻の原因と主体(原因としての“三業”;“五戒”と“六波羅蜜”;主体としての阿頼耶識)
日本仏教における理解(因果応報と自業自得;長期成仏から短期成仏へ;出家主義より在家主義へ)
“解脱”と“成仏”への道(菩薩による誓顧;成仏と涅槃;極楽とはどんな世界か)
現代人にとっての仏教(“死後の世界”のイメージ;死者儀礼と先祖供養;仏教的人生観とは?;生き続ける仏教思想)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

からあげ子

3
救いを求めて読み始めたが、一層仏教と解脱について分からなくなった。本書の言葉を用いると私は歴劫成仏の考え方なのだが、日本仏教では即身成仏と往生仏教が一般的な考えであるという。即身成仏はともかく、死によって誰もが成仏できるというのなら、現世での行いや苦しみ、また人間間の格差には一体何の意味があるのだろう。本書ではそうした問いに、遺伝子や縁による阿頼耶識の継承を挙げているが、どうにも納得し難い。私は「私」のまま救われたいのだから。私はまだまだ「悟りの境地」には遠そうだ。2019/07/02

kommy

1
次世代に受け継ぐDNAを、阿頼耶識と仮定して展開していくのが非常に興味深かった。 人間の10%は子孫を残さないが、その人の『身・口・意』に与えられた影響が、阿頼耶識に残され次世代に受け継がれる。なので、子孫を残さない人にも生きる意味がある。なるほどなー。2022/11/30

aki

1
ちと浅いなあ。輪廻説は「人は、なぜ苦しまなければいけないのか」という問いを徹底して突き詰めた果てに浮かび上がってきたものだ。富貴や障害など生まれついての境遇の違いや人生の幸不幸の「原因」を探っていくと、「永遠の生命」「因果の理法」「過去世からの宿業」を想定せざるを得なかった。著者が後半述べているような「1回限りの生」や「遺伝子の継続を輪廻とする見方」では生まれついての境遇の違いを説明できない。同じ親から生まれた兄弟でも幸福な人生を歩む者と苦悩にあえぐ人生を送る者が存在するからだ。地獄界や餓鬼界も~2014/03/15

隠居

0
輪廻はよし。解脱の方は生煮え。2017/07/01

ukifune

0
題名と直結した内容かな~と疑問はあった。でも今まで自分としてはかなりあいまいなイメージだった末那識と阿頼耶識の解説は分かりやすかった。最終節で現実に即した当てはめ(の提案)には納得できた。2018/06/14

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