内容説明
はるか縄文の昔から、日本列島を深々と抱いてきたブナ・ミズナラの森。その懐で育まれた豊かな野や山や川の幸。稲作以前、人々は大自然との共存関係のなかで生きてきた。衣食住から生活・行動様式まで、日本人の深層に脈々と流れているブナ帯文化を徹底的に足で調べ、掘り起こす。
目次
1 世界のブナ林文化
2 日本のブナ林と深層文化
3 農作物と食生活
4 山の幸・川の幸
5 山の伝統技術
6 居住空間と生活様式
7 ブナ林の役割と復権
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
バーニーズマウンテンドッグ
1
ブナ帯と呼ばれる地域とその周辺の自然環境とそれと密接な関係のある文化について広く知ることができた。マタタビ細工について知りたかったけど、それについての記述はなし。約30年前の本で、二次林、里山という言葉がまだ普及していなかったのがわかる。古書店で購入。2016/07/03
mahiro
1
今年はドングリが不作で羆が街に出没する札幌… 今は食物としての存在を忘れられているドングリ類を産する樹林滞と人間のかかわりには興味がある。 この本の発行された頃にはまだあった山村の風物も、今は殆ど消滅したかもしれない、古書店で購入。2011/10/12
すがし
0
優れた人文地理の入門書にして、民俗学的な教養も得られる優れた一冊。照葉樹林文化についても学ぶことで更に理解を深められるかもしれない。2007/10/19