講談社現代新書<br> 甦るフロイト思想

講談社現代新書
甦るフロイト思想

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  • サイズ 新書判/ページ数 212p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061488557
  • NDC分類 146.1

内容説明

形式主義の文化にあっては、人間的な訴えは「叫び」となる。袋小路から脱出するには―ラカンは、大文字の〈他者〉を提案した。「みかけ」や「かたち」という想像的場所を対象化する重要な機能をもっている。欲望と欲動、鏡像段階など現代に甦ったフロイト思想を生きた現実を材料に考える力作。

目次

1 「かたち」と「みかけ」
2 欲望と欲動
3 理想我と現実我
4 二項関係
5 「ふり」の役割
6 スノビスム
7 反抗する「叫び」
8 一人称―三人称関係
9 無意識のかなめ〈他者〉

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うえ

9
欲動について。「フロイトは、欲動を説明するのに、ドイツの詩人ハイネが歌った「空腹と愛」という言葉をこのんで用いる。この比喩的な表現は…示唆するところが大きい。詩人は、この詩(哲人)によって、哲学的な知恵がいつか人間の世界をひとつの環のように結ぶのを願っている。しかし、それまでは地球上のあらゆる土地において、人間に対して生きていくための制約を押しつけ、世のなかの仕組みを作りだしていく条件は、つまるところ「空腹と愛」である。そしてこの二つの条件によって、ひとまず人間の世界をひとつに結んでいるのだと歌っている」2022/06/03

むじな

0
ここにも『フロイト以後』。ソーシャルワークはどう生きるか。[想像するのと知覚するのとは、ややもすると、そこに質的な違いや飛躍があると考えられそうだが、じつはそうではなく、あるのはたんに程度の差なのである][戦後の「民主主義」は、言うまでもなくその出自においては思想のバック・アップがあったに違いないが、社会制度として採用されたため、ここではその精神の方はともかく、形式として生き延びることができた]2019/10/10

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