内容説明
レストランであなたはどこに坐るだろう。中央の席をえらぶ自己顕示派?それとも壁側におもむく批評家派?動作や行動は性格や感情を示す鏡である。街はまさにマン・ウォッチングの実験室だ。にが味のきいた眼差しと、著者のあくなき探究心は、人間と動物との距離をはかりつつ、動作のメカニズムをあざやかに解き明した。
目次
1 車内にて―閉鎖移動空間の過ごし方
2 盛り場にて―分身・変身を求めて
3 会議室にて―無為のしぐさを読む能力
4 歌舞伎座にて―虚構の真実に生きる人々
5 国技館にて―実力主義の美学的発展
6 球場にて―ボール主役の人生劇
7 競馬場にて―見知らぬ国への入場券
8 店頭にて―物か値打ちか、はたやりとりか
9 レストランにて―共食性の光と影
10 病院にて―求めざる友、病との交際法
11 動物園にて―動物は人間の水鏡
12 路上にて―自由・不自由の選択