出版社内容情報
ものわすれの名人夢水名探偵のユーモア推理序幕はUFO怪事件。つづいて、亜衣、真衣、美衣の通う虹北学園で「時計塔の鐘が鳴ると、人が死ぬ」など、よみがえる4つの伝説。名探偵は、無事謎を解けるか? 小学上級から
内容説明
亜衣・真衣・美衣が通う虹北学園には、四つの伝説がある―「時計塔の鐘が鳴ると、人が死ぬ。」「夕暮れどきの大イチョウは人を喰う。」「校庭の魔法円に人がふる。」「幽霊坂に霧がかかると、亡霊がよみがえる。」そしてある日、こわれているはずの時計塔の鐘が鳴りひびき、『亡霊』事件のはじまりを告げた…。小学上級から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
77
夢水清志郎シリーズ第2作。中学の学園祭にしては、すごく派手。果たして三姉妹の学校は、公立か私立か。そのへんは岩崎姉妹だけに、アイマイにしてあるな(笑)。架空の話なんだし、まぁいいか。新キャラとしてレーチの登場。亜衣ちゃんと、これからどうなるのかな。再読なのに完璧に忘れていました! 全体としては、現代ミステリのように、着実な推理があるかと思えば、少年探偵団シリーズのように、本当にこんなの可能なの? と思える部分も。……両方の要素が楽しめるということで、ここは楽しく納得します。それにしても教授は大食いだ。2015/09/01
たか
52
『夢水清志郎の事件ノート』第2弾。今回は、岩崎三姉妹が通う虹北学園が舞台。児童書と言っても、本格ミステリの要素と切ないラストは侮ることはできない。青春小説としても優れている。B評価2018/11/01
ユメ
36
岩崎三姉妹の通う虹北学園で、「亡霊」と名乗る人物が学園に伝わる伝説を再現したような事件を起こす。不穏な雰囲気でありながら、学園祭という青春らしさ全開の巻である。謎解きをするにあたって、普段はいいかげんな教授が繊細な心配りをしていたのにぐっときた。教授の、名探偵はみんなを幸せにするために謎を解くという美学が好きだ。事件の解決のラストを子どもたちの未来に委ねたのも、はやみねさんらしいあたたかい眼差しを感じた。レーチ初登場の巻でもある。亜衣に五十円玉のネックレスを作ってあげるくだり、そして最後の台詞が恰好いい。2017/06/05
瀧ながれ
31
学園祭の準備のドタバタと、不思議な伝説の再現で、浮き足立つ生徒たち。文字通り「お祭り騒ぎ」な作品だけど、終盤のある人物のセリフが突然に生々しく届いたので、これは著者の実感なのだろうなあと感じた。レーチくん初登場。このあとレギュラー化するんですかね。夢水探偵より理論的理性的に見えますが、第二の探偵となるのでしょうか。さてどういう活躍をみせますか、期待します。2017/11/14
みなみ
30
青い鳥文庫の夢水清志郎シリーズの二作目。岩崎三姉妹の虹北学園を舞台として、昔から伝わる四つの伝説が現実に起こっていく。作中の「教師は失敗をおそれるんです。子どもたちに自由をあたえて、子どもたちがおかしくなってしまったら、教師は責任を追及される。…だから教師は子どもたちに校則を、きびしくおしつけるんですよ。」という言葉が先生のはやみねさんらしい。2023/04/23