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出版社内容情報
昔なつかしい『講談社の絵本』がよみがえる幼いころに父を殺された、一万、箱王の兄弟。母との別れ、命の危機……。つらい生活を送りながらも、父への復讐を誓う二人の生涯を描く、日本三大仇討ちの名作。 幼児から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遠い日
8
新・講談社の絵本シリーズ16。まえがきは福永令三、画家は布施長春。仇討ちの文化は今ではもう時代錯誤的なものという見方の一方で、親を思う子の一途な気持ちにほだされるという鑑賞の定型としてはまだ日本人好みなのかもしれません。いろいろと派生的な知識がなければ十分に楽しむことができないようにも見受けられるが、絵の美しさには惚れ惚れ。曽我兄弟にとってはやはり仇は打たねばならぬものだったと思わせる感情が迸ったものです。2021/01/31
ヒラP@ehon.gohon
5
歴史をたどるのは、決して悪いことではないけれど、父親の敵討ちに短い命を貫き通した兄弟の志を、美学として受け入れることには強い抵抗感があります。 むしろ、この錦絵のような絵本がかつて多いに読まれていたことに対する、歴史背景を思いやりました。 曾我兄弟が、英雄だった時代があるのです。 それを理解出来る人たちの絵本だと思います。 絵が、凛々しく美しいだけに、そう感じました。 2014/07/11
スローリーダー
3
親の敵討ちという美談は流石に時代錯誤だと思いきや、今日でも復讐モノとして小説や映画で脈々と受け継がれている。但し美談ではなく犯罪としてだけど。復刻版は戦前版に比べて布施長春の絵が11枚ばかりバッサリとカットされた。酷い。中でも罪を免れた幼い兄弟が母の元に帰った場面や兄弟が母と今生の別れをする場面があり、これは残すべきではなかったか。戦前版では、五郎は兄と一緒に死ぬんだと自分から望んで笑って討たれたのに復刻版では、五郎がたくさんの侍を斬ったので打首になったと変更されていた。ちょっと手を入れ過ぎてる。2023/03/15
みそ
0
解説に、この『曽我兄弟』のような悲劇的伝説を語って歩いた女性宗教者「比丘尼」「瞽女」のことが書かれています。物語の口伝に一役買った女性たちなのですが、私娼とかいった面もあったせいか、この絵本でも省かれているようにまともにとらえられてこなかったのかな~。比丘尼のこと調べてみようかな。2022/11/12