星海社ＦＩＣＴＩＯＮＳ 青春離婚

紅玉 いづき【著】

星海社（2014/06発売）

• サイズ B6判／ページ数 271p／高さ 19cm
• 商品コード 9784061388949
• NDC分類 913.6
• Cコード C0093

出版社内容情報

紅玉いづき×ＨＥＲＯの名タッグ再び！「いい夫婦の日」に期間限定公開され話題を呼んだ『青春離婚』が新たに二篇を加えついに書籍化11月22日、いい夫婦の日に、わたし達は青春のまま、離婚をする。
同じ名字に、同じクラス。春に進学したばかりの八木商業高校で、偶然に出逢ってしまった“佐古野”郁美と“佐古野”灯馬。すぐにクラスメイトから「夫婦」とはやしたてられるようになり、憂鬱な日々を過ごしていた郁美だったが、ある日、灯馬のアイディアで、ふたりは夫婦の秘密を共有することになる――。
星海社ウェブサイト『最前線』にて“いい夫婦の日(11月22日)”に公開され、イラストを担当したHERO自身のコミカライズでも話題を呼んだ表題作に書き下ろしを新たに二篇加え、ついに単行本化。
今、スマートフォンを通じて掌(てのひら)の中にある恋を描いた、紅玉いづき×HEROのタッグで贈る最新作。

青春離婚
非公式恋愛
家族レシピ


紅玉 いづき［コウギョク イヅキ］
著・文・その他

ＨＥＲＯ［ヒロ］
著・文・その他

内容説明

同じ名字に、同じクラス。春に進学したばかりの八木商業高校で、偶然に出逢ってしまった“佐古野”郁美と“佐古野”灯馬。すぐにクラスメイトから「夫婦」とはやしたられるようになり、憂鬱な日々を過ごしていた郁美だったが、ある日、灯馬のアイディアで、ふたりは夫婦の秘密を共有することになる―。星海社ウェブサイト『最前線』にて“いい夫婦の日”に公開され、イラストを担当したＨＥＲＯ自身のコミカライズでも話題を呼んだ表題作に書き下ろしを新たに二篇加え、ついに単行本化。今、スマートフォンを通じて掌の中にある恋を描いた、紅玉いづき×ＨＥＲＯのタッグで贈る最新作。

著者等紹介

紅玉いづき［コウギョクイズキ］
１９８４年生まれ。作家。石川県出身。『ミミズクと夜の王』で第１３回電撃小説大賞・大賞を受賞し、ライトノベルレーベルとしては珍しい童話的作品でデビューを飾る。現在ではライトノベルのみならず、ゲームシナリオやコミック原作など、多方面で活躍中（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[❁かな❁]

紅玉いづきさんの作品はやっぱり素敵♡何度もウルウルしてしまいました(இдஇ; )紅玉さんの作品を読むのは5作目。3編の連作短編集。『星海社カレンダー小説2012』に掲載された「青春離婚」と書き下ろし「非公式恋愛」「家族レシピ」。商業高校を舞台にしたお話で青春していて淡くて可愛かったです♪「青春離婚」で特に泣いてしまいました＊紅玉さんの作品やっぱり大好き♡全てスマートフォンを通してのお話。スマホだからこそ言えてしまう事とかありますよね♪指先から始まる優しい恋物語♡『すべての人に優しい結末がありますように』

2015/10/09

[よっち]

同じ名字からクラスメイトに夫婦と囃し立てられた二人の佐古野の物語「青春離婚」、botとアプリを引き継いだ二人の交流を描いた「非公式恋愛」、両親の再婚を機に義兄妹になる二人がレシピを一緒にアップロードしていく「恋愛レシピ」同じ高校を舞台に、緩く繋がりのある連作短編集。スマホやアプリ、SNSでのふとしたきっかけから繋がった交流がいつの間にか大切なものになって、転機にどう決断するか。手放すのは簡単ですが、そこで一歩踏み出す勇気も大事ですよね。心地よい距離感の描写が絶妙で、切なくて甘い物語でした。良かったです。

2014/07/25

[ひめありす＠灯れ松明の火]

青春の方程式は何より難解。（キミ+ボク）（キミ+アノコ）＝??嘘吐きな私達の関係はi。虚数解【i】は独りぼっちの私と貴方。掛けても掛けてもマイナスの侭始まりのLOVE=0にだって辿り着けない。0011010111000。1と0の羅列で出来るアプリケーションも、何度掛けても2にはなれない。2になって終わるなら0と1の侭がいい。嘘の＝で固めてしまわないで。ヤギさんの郵便は読まずに食べられちゃうかもしれないけれど。0と1の間から、抜け出せない私達だけど。指先で幾度も綴った愛言葉。触れないと伝わらない、想いでした

2014/08/03

[shin]

タイトルの語感に惹かれて手に取った、スマートフォンをきっかけに始まる3篇の恋の物語が描かれるお話。アプリやbotを通じてそれぞれ2人だけで共有する秘密につながるのが印象的。離婚や失恋、親の再婚といった状況や距離感はぎこちなさや甘酸っぱさもあるけれど、きっと仲良くやっていくんだろうなと関係が進みそうな希望や電気信号に宿る感情が感じられ、揺れ動く気持ちの奥にある恋心に気付いて向き合っていく様子は切なくも微笑ましかった。指先からはじまる恋が確かにそこにあって、見守る内に応援したくなる気持ちになれたお話でした。

2014/07/19

[(●▲●)とらうまん(*^◯^*)]

【★★★★★】スマホのアプリやSNSを通じて積み上げられていく、ほろ苦くも温かい連作短編の恋愛物語。 個人的には表題作より、ツイッターのBotを題材に絡めた「非公式恋愛」や正反対の二人がほほえましい「家族レシピ」の書き下ろし２編が好みでした。 本作で描かれるそれぞれの不器用な恋たちは、淡々とした中にもどかしさも切なさも全部ひっくるめて最後には優しい気持ちになれるような、空っぽな容器に徐々に血が通い肉付けされていくような感覚を味わいながら読ませて頂きました。 とても良い青春恋愛小説、オススメです。

2014/11/15