出版社内容情報
瀧本 哲史[タキモト テツフミ]
著・文・その他
内容説明
交渉は、若者が世の中を動かすための必須スキル。交渉によって仲間と手を組み革命を起こせ。京大最強授業第二弾。
目次
ガイダンス なぜ、いま「交渉」について学ぶ必要があるのか?
1時間目 大切なのは「ロマン」と「ソロバン」
2時間目 自分の立場ではなく、相手の「利害」に焦点を当てる
3時間目 「バトナ」は最強の武器
4時間目 「アンカリング」と「譲歩」を使いこなせ
5時間目 「非合理的な人間」とどう向き合うか?
6時間目 自分自身の「宿題」をやろう
著者等紹介
瀧本哲史[タキモトテツフミ]
京都大学客員准教授、エンジェル投資家。東京大学法学部を卒業後、大学院をスキップして直ちに助手に採用されるも、自分の人生を自分で決断できるような生き方を追求するという観点から、マッキンゼーに転職。3年で独立し、企業再建などを手がける。また、他の投資家が見捨てた会社、ビジネスアイデアしかない会社への投資でも実績を上げる。京都大学では「交渉論」「意思決定論」「起業論」の授業を担当し人気講義に。「ディベート甲子園」を主催する全国教室ディベート連盟事務局長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はっせー
150
お互いの利害を分析し、調整をして合意まで辿り着く。そこまでに必要となるのが交渉の力。ビジネスにおいても生活するときにも使えるこの力。小手先のテクニックというより交渉を俯瞰的にみてどうしていくかを書いている本になっている。この本のすごいところは合理的に判断できる人といわゆる一癖もある人との交渉のやり方まで書いてあるところである。どちらも相手を分析して交渉をする。前もって情報を集めることの重要性が書いてある。少しずつ世界が変化して各自が考えて行動しなければならない時代。そんな時代に読んでほしい本になっている!2021/07/29
ひろき@巨人の肩
128
交渉とは「合意」を作り出す手段。意思決定者は「相手」と「自分」であり「利害の調整」が重要。交渉は情報を集めるだけの勝負。事前準備が8割。自分と相手の「バトナ(相手との合意以外の選択肢)」を考えて「ゾーパ(合意できる範囲)」を把握。交渉を有利に進めるために、スタート時点で「アンカリング(最初の提示条件によって相手の認識をコントロール)」する。合意する=Win-Win。ビッグウィンを目指す。非合理的な相手の価値観を変えることはできない。相手を分析し尊重して合わせる。2021/11/17
mukimi
115
これまでいかに自分が無垢に無防備に、信じたいことだけ信じて、与えられ待ちのお人好しで生きてきたかを痛感する。冷静沈着に周りの状況を分析した上で自己の意見を整理し述べることが苦手だとつくづく悩んでいたが、日常のコミュニケーションではなく仕事における交渉では、直感ではなく本書のような技術論を利用することが客観的立場で冷静に振る舞うことに役立つと思う。小さな交渉の積み重ねである日常において、少しでも自分の頭で考えて守るべきものを守れる賢明さを身につけるよう努力したい。2022/01/02
kou
91
交渉を成功するには、こちらの意見や要望等を訴えるのではなく、いかに相手にメリットを感じさせるか・・・今までの自身の交渉が上手くいかなかった理由が、分かった気がした。実際に使えそうなテクニック満載なので、読んで良かったと心から感じた。2021/01/22
ハッシー
87
★★★★☆ 著者の訃報に接し、随分昔に読んで刺激を受けた本書を再度手にとった。京都大学で行われてる交渉の授業を1冊に纏めた本だが、テクニックだけではなく、若者に交渉という武器を与え、世の中を動かして行きたいという強い思いに共感する。最も印象に残った言葉は、「ロマンとソロバン」すべての現実の変革は初めにロマン(大きなビジョン)ありきで始まり、それを実現するためのソロバン(金銭の裏付け)が不可欠。交渉こそが、その2つをつなぐ役割を果たしてくれる。ご冥福をお祈りします。2019/08/20