出版社内容情報
誕生日の晩にもらった、すてきなプレゼントいちばん小さなマトリョーシカに願いをこめてもとにもどすと、それが叶う。深く青い夜に起きたきらめくような出来事を美しい文と、幻想的な絵で。贈り物にも最適 小学初級から
内容説明
「ねえ、星うさぎさん。今夜はわたしにも星みがきをやらせてもらえないかしら。」リセルはいいました。「わたしも、おてつだいしたいわ。」マトリョーナもいいました。「今夜は、とてもたのしい星みがきになりそうだね。」星うさぎが、うれしそうにほほえみました。それから三人は、星たちをひとつひとつ、まごころをこめて、みがいていきました。
著者等紹介
かんのゆうこ[カンノユウコ]
1968年東京生まれ。「見えるものの奥にある、もうひとつの物語」をテーマに、透明感あふれる言葉で心に響く物語を創作している
田中鮎子[タナカアユコ]
1972年福岡生まれ。グラフィックデザインの仕事に従事する傍ら、画家として個展を中心に活動。ポストカード、雑誌等のイラストレーションも手がけている。2000年、ボローニャ国際児童図書展の絵本原画展で入選
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
82
『あきねこ』を描いたかんのゆうこさん×田中鮎子さんのコンビの絵本。田中さんにとって初めての絵本とのことです。誕生日プレゼントにマトリョーシカをもらった女の子。一番小さな人形に願い事をすると望みが叶うと言われて、女の子は「月のふねに乗って星の国に行けますように……」と願いをかけました。するとその夜……。ファンタジックなストーリー。月光でページをめくるたびに微妙に色が変わるブルーがとても美しい本です。2003年10月初版。2015/09/20
おくちゃん🌹柳緑花紅
72
お誕生日プレゼントは、木で作られたお人形、マトリョーシカ、一番小さなお人形に願い事をして中に戻して飾っておくと、願い事がかなう?。月の舟に乗って星の国に行けますように♡そしてある日・・・・素敵なファンタジーを「あきねこ」のかんのゆうこさんと田中鮎子さんが私にも届けてくれました。月うさぎさんのお仕事はとっても素敵です♡青の色は、こんなにたくさんあるのですね。光の黄色も。2015/09/26
まきこ.M
44
月のふねが風にのり夜空の青と黄色の神秘的な色合いの中銀河をすすみ、星たちの世界がきらめくたくさんの光のつぶがゆりかごのなかに青の中にゆれながら歩く二人になりきってうっとり。星の中からこぼれる天使の羽音ってどんな音だろう?星をみがく星うさぎさんの言葉よりー星をみがくってことはね、ひとの心のなかにやさしさをともすことなんだ。ひとはみんな、星のかがやきをみつめるたびに、ふしぎとやさしい気持ちになるものだろう?ー夜空を見上げる度にこの絵本を読み返したくなりそう。手元に置いておきたい一冊。2016/12/01
Willie the Wildcat
34
マトリョーシカ。成長の過程の夢。夢を繋げる星。輝きが夢を育む。夢を”磨く”仕事か・・・。仕事道具は、水晶の磨き粉と、雲の布。どこか羨ましい響きだ。絵は、油絵調に一部貼り絵を施す。厳かな中にも温かみ。朝日の木漏れ日の中の、3人の後姿に哀愁・・・。金平糖も愛らしい。それにしても、貼り絵に散見される数字は何だろう・・・?2013/09/28
anne@灯れ松明の火
31
かんのさん、追っかけ中。マトリョーシカがどういう意味を持つ民芸品か知らなかった。カバー袖に「子孫の繁栄、子どもの成長を祈る」とあった。お話の中では「一番小さな人形に願いごとをして飾っておくと叶う」とある。これは、一般的なこと? かんのさんの考えなのかな? さて、主人公リセルの願いは「月のふねにのって、星の国にいく」こと。叶うかな? 田中鮎子さんの絵が幻想的で、美しい。夜の場面が多く、青い背景がとても綺麗。(人間の頭がちょっと大きすぎる感じのところもあるけれど^^;)これから星を見る目が変わりそう……♪2020/07/28