内容説明
「まいにちいっしょにいたのに、あたし、三郎のこと、なにも知らなかった。」とつぜんいなくなった猫の三郎をさがして、麻美は『いちょうやしき』へ。そこで見たのは、麻美のまったく知らない、三郎のほんとうの世界でした。だれかをたいせつに思うことの切なさ…。ほわっとあたたかくて、じんと胸が痛くなる絵本。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒラP@ehon.gohon
14
少し取っつきにくい絵本かもしれませんが、じっくり染みこんでくる絵本です。 さがしあるいて見つけた飼い猫の三郎。 しかし、そこに見たのは自分の知らない三郎猫でした。 絵を描くことが好きで、自分の主張があって麻美ちゃんに都合の良いペット猫ではなかった。 三郎猫には自分の生活があったのです。 気分の手のひらの中で、勝手に転がしていた空想の君。 本当の君を知ったとき、君を認めることができるのだろうか? 絵の色彩と組み込まれた版画の線が、この物語を非常に効果的に読み手に伝えてくれます。 2009/11/04
Cinejazz
11
〝飼い猫の三郎がいなくなったのは、ひと月前のことです..麻美は、あちらこちらを探しまわりました。見つかったときあげようと、ポケットに煮干しをいれていきました・・・〟猫の三郎が見つかったのは、麻美が全く知らなかった、絵を描く三郎の世界でした「毎日いっしょにいたのに、あたし、三郎のこと何も知らなかった」...相手のことを大切に思うことの大切さを描いた、成田雅子さんの心あたたまる絵本デビュ-作です。🌈😸2023/06/26
みー
11
図書館本。動物を飼っている人、飼いたいと思っている人に読んで貰いたいな。ペットといえど、感情はあるんだよね。以外と深い内容で、考えさせられ切なかった・・。2016/05/02
がる
9
版画絵本なのかなー。三郎猫の不思議感がなんともいえない~。いきさつとか、もっと詳しいと良かったな。なんとなく宮沢賢治ちっくな感じがしました。2012/04/20
mi
5
本当に君は僕のことを分かってくれていますか?そんな問いかけの本です。私は自分よがりにアナタを知っているだけだったかも…と大人の心にも投げかけが隠されているように感じました。小学校高学年の開き読みで読みました。2013/04/26