講談社文庫<br> 孤愁の岸 〈上〉

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講談社文庫
孤愁の岸 〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 277p
  • 商品コード 9784061317451
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

【内容紹介】
財政難に喘ぐ薩摩藩に突如濃尾三川治水の幕命が下る。露骨な外様潰しの策謀と知りつつ、平田靭負ら薩摩藩士は遥か濃尾の地に赴いた。利に走る商人、自村のエゴに狂奔する百姓、腐敗しきった公儀役人らを相手に、お手伝い方の勝算なき戦いが始まった……。史上名高い宝暦大治水をグルーバルに描く傑作長編。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

164
第48回(1962年)直木賞。 江戸時代 宝暦大治水を 薩摩藩の視点で 描いた作品である。 徳川家による 雄藩薩摩藩への策謀 …地味な題材だが、埋もれがちな 歴史を 丹念に描く。薩摩藩士の苦闘満載の 上巻だった。2018/10/05

kaizen@名古屋de朝活読書会

137
直木賞】島津藩が木曽三川の分離・改修工事を。現場の指揮に立つ平田。藩の意見の取りまとめ。見積もりが内示の額から、倍、倍に変わるあたりは、現代の公共事業、IT開発と類似している。調達先の課題も類似。旧弊を打破市内限り、大事業はできないという教訓。揖斐川を伊勢と尾張の境界なので伊尾と書くことを知りました。地元なのに恥ずかしい。2014/07/26

キャプテン

41
★★★★★_「きゃぷ衛門とゆく時の旅フェア」【西暦1754年江戸時代─宝暦治水事件編】あまりにも──、あまりにも──、無残。「尾張(岐阜)に入り乱れる巨川、木曽川、長良川、揖斐川を分流せよ」という〝治水工事の幕命〟。島津藩は、あまりにも無残な「江戸版ぷろじぇくとX」な戦いに命を賭して挑むことになるでござる。薩摩(鹿児島)の島津藩が、尾張の治水をするのは完全な嫌がらせにござる。家族の血税も、侍の苦悩も、友の死も、他国の安らぎのために浪費されることが、どれだけ悔しかったことか、想像できぬほどに熾烈にござる…。2018/01/10

B-Beat

37
*江戸時代に薩摩藩が今の岐阜県を流れる三河川の治水工事を幕府から命じられた史実。そのことを書いた本を読みたいと常々思っていたが読メワールド散策中にこの本を知り、新刊を求めるのはなんだか能がなく、かといって古本屋さんはあてにならず、ネット古本屋さんも高価につき、久方ぶりにネットオークションにて取り寄せて上下一気に読み終えたもの。結論から言ってこの読メにて小生の拙い投稿に常日頃ナイスしていただくすべての読書家さんにお薦めしたいということにつきる。背表紙の内容紹介文に「泥海の中に潰え去った男たちの無念に…続く2014/12/14

James Hayashi

35
18世紀に実在した平田靱負(ユキエ、薩摩藩家老)が木曽三川の治水を施した様子を小説化したもの。徳川幕府は薩摩藩を怖れ、無謀とも言える命令を下す。国家事業としてでなく、薩摩に全額の資金負担まで追わすという無血さ。非情な命令に謀反の意見もあったが、平田が中心になって事業に当たる。薩摩、とくに島津家の人間に惹かれる自分。この結末は?下巻へ。2019/05/30

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