感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
クラムボン
10
「奈良の名物宿である日吉館が無くなるらしい」と言う話題が導入部となる内田康夫の「平城山を越えた女」を先日読んだ。学生時代に泊まったことのある身としては、これは読むべきだと思った。日吉館は奈良国立博物館向かいの目立たぬ宿だが、大正期から古美術や古建築、歴史や文学の研究者や学生らが贔屓にしてきた宿。格安の宿代とおかみの人柄が「日吉館の為なら一肌脱ぐよ!」と言う常連客を生んだ。その双璧が美術史家で歌人の会津八一と建築史家の足立康だ。この本はそんな常連客がおかみへの感謝を綴った半生記とエッセイの数々である。2024/04/14
-
- 和書
- 看護教育学 (第2版)