ボードレールの世界

ボードレールの世界

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  • サイズ A5判/ページ数 326p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784061193703
  • NDC分類 951

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

141
福永武彦によるボードレールの作品論あるいは人物論ということで堪能できます。昔ほど大学生はボードレールについてはあまり読まなくなったのでしょうか?我々の頃は結構フランス文学をとる人はボードレールにはまっている人が多かったようです。福永武彦による訳詩もわかりやすく、解説も素晴らしいものがあります。私は再読ですがボードレールを読みたくなります。2017/03/17

10
「悪の華」発表以前、<冥府>というテーマのもとに発表された詩篇の中で、既に憂愁(spleen)に包まれた精神的風景を歌い、その後も深く、より拡大されていくその世界。このような精神状態は、一種の麻痺的な、自己陶酔的な、忘却に近い静けさの中から生まれてくる。それは外界の騒音から詩人が聴きとめた内心の声であり、幼少から詩人を培った一種の夢幻的な本質でもある。<冥府>は、ボードレールの苦しい内面の旅の出発点であったと同時に、また彼の戻っていった故郷のほかならない。 2015/11/12

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