講談社現代新書<br> 合理主義 - ヨーロッパと日本

講談社現代新書
合理主義 - ヨーロッパと日本

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  • サイズ 新書判/ページ数 244p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061154841
  • NDC分類 115.3

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ダイキ

2
「機械を生み出す前の道具の世界、つまり、基本的な農業の世界のなかで、労働というものがひじょうに単純化され、そこに個人差がないということが、まず必要なのです。そうなったとき、はじめて生産行為のいろいろの部分が分業化されることが可能となるわけでしょう。この条件を満たしたのが、ヨーロッパの農業であったのです。〔略〕日本のように、個人によるひじょうに精密な農業をしているばあい、〔略〕個人の努力・くふう・精励ということに重点が置かれ、個人差・人間差を拡大する方向をたどってしまう。」(7)2022/05/04

MIRACLE

0
ヨーロッパ近代思想の根幹をなす合理主義の、歴史的・風土的な地盤について、描写を試みた本。合理主義とは、人間の理性によって、世界が説明し尽くせる、という考え方だ。欧州では、農業・手工業から、経験的合理主義が、商業から、演繹的合理主義が生れた。そして、両者が結合し、近代的な合理主義が誕生した。筆者は、日本は非西欧世界の中では、例外的に、合理主義を受け入れる歴史的な条件が整っていること、そして、その強みを活かして、合理主義の考え方をもとに、近代国家群に対して、文化・経済の力で立ち向かうことを、提案している。2014/02/15

takeakisky

0
こそばゆくなる日本讃歌は時代の空気。 西洋と東洋の、自分と自分以外のものとの関係性から合理主義を説明。彼我の違いを明らかにしつつ、著者の論は日本においても真の合理主義を進めていくことにあるが、21世紀に生きる日本人の我々は何を志向すべきだろう。定量的に計れないものの大切さも評価しつつ、数値化、量において考えることを推し進めていく。真の合理主義との対決の様相はすこし芳しくないフェーズが続いていますが、風土は何も変わっていませんので、風土に合わせた合理主義という独自路線が進むべき道ではなかろうかと思った次第。2022/01/19

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