出版社内容情報
【内容紹介】
地下牢の中で、幼虫からさなぎに、そして蝶に変身していく奇子。逃亡した仁朗は、朝鮮戦争の混乱に乗じて、暗黒街にその地位をきずいていく……。罪のために罪をかさねつつ天外一族は歴史のうねりにもてあそばれる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
245
すごくドロドロとした展開になって来ているが、これを手塚治虫が描いたというのがまた驚く。2017/01/15
yoshida
117
奇子は土蔵の地下で成長する。純粋に培養されるように。物語は劇的に展開する。朝鮮戦争の特需により、仁朗は財を成し名を替える。天外の家では卒中で寝たきりだった父が亡くなる。遺産相続の内容を知った長男の市朗の狼狽と悲嘆。そして天外の良心かと思っていた伺朗の行動。天外の家の業の深さに唖然とするも、引き込まれて読了する。唯一の救いは仁朗達兄弟の母かもしれない。土蔵が行政に壊され、遂に地下から出る奇子。そして奇子は天外の家からも離れる。非常に重たく陰惨な雰囲気だが読まずにはいられない作品。奇子に救いを。次巻で完結。2017/04/22
読書ニスタ
19
天外家の末妹、あやこ。地下牢に。2020/10/17
さりぃ
10
#奇子 #手塚治虫 借り物で読了。 感想は最終巻にのみ書くので、その他の巻へのナイスは望みません。 皆様、いつもありがとうございます。2019/02/01
tenso_h(堀川てんそ)
8
手塚さんの多くの作品で、痛烈に感じる「無常観」。ここにも炸裂しています。相変わらず、コロコロしたお人形画みたいな女性なのですが、妖しさが爆発しているのが凄い。2015/06/05