内容説明
第二次大戦中のソ連軍において、女性のみで構成された飛行隊が存在した。第586戦堂機連隊、第587爆撃機連隊、第588夜間爆撃機連隊に所属し、壮絶極まるドイツ軍との戦闘に挑んだ彼女らは、いかに戦い、散っていったのか?「スターリングラードの白バラ」とあだ名された伝説の女性戦闘機エース、リディア・リトヴァクをはじめとする、空翔る“魔女”たちの数奇な運命を活写した航空戦記。
目次
バルバロッサ作戦開始―一九四一年
訓練基地エンゲルス―一九四一~四二年
砲火の洗礼―第五八六戦闘機連隊、サラトフに展開
夜の魔女たち―第五八八飛行連隊、南部戦線に出動
スターリングラード上空迎撃戦―一九四二年九月
警戒しろ、リトヴァクだ!
スターリングラードの冬
第五八七爆撃機連隊―北部コーカサス、一九四三年
モスクワとドンバス―一九四三年三月
最高の栄誉、第四六親衛連隊誕生
クルスク会戦―一九四三年春から夏へ
スターリングラードの白バラ
地獄への旅―スモレンスク戦線、一九四三~四五年
ベルリンへの進撃一九四四年
勝利の日
著者等紹介
マイルズ,ブルース[マイルズ,ブルース][Myles,Bruce]
スコットランド出身。十代のころに航空機の操縦を習得する。BBC(英国放送協会)のTVレポーターとして活躍する傍ら、航空に関する著述活動を行なう(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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晴天
4
WWIIにおけるソ連女子飛行隊員の記録。冷戦中に英国人が公的なルートを通じて取材をしたことを念頭に置く必要があるが、戦闘経験者達がさほど高齢ではない時期に集められた声は昨日のことのように生々しい。通訳を介して取材した英書をさらに日本語訳しているため、細かな表現では疑問符がつく点もあるが、出来るだけ当時の事情を酌もうとする訳者の姿勢も意欲的である。2010/01/29
a-park
2
文句なしに面白い……のだけど、やたら叙情的なんだよね / これは「女性兵士」を語るときにはどうしても付きまとう問題なのかもしれない2010/01/26
たけぽん
1
『戦争は女の顔をしていない』『大空のサムライ』も読みましょう。2010/11/08
santiago
0
エピソードのひとつひとつが、そのままアニメや漫画になりそう。もうなってるのかもしれないけど。2017/07/16
ききき
0
所謂戦記物というより、戦時中の恋愛を描いた小説の様な印象。某パンツじゃない人のモデルとなった人の話を目当てに読んだのだが、戦闘機隊だけでなく、女性だけ、それもWW1時代の様な飛行機を使った夜間爆撃隊、の話など興味深かった。彼女たちはあくまで自分たちの国(governmentではなくHOMEの意味で)を守る為に戦った。彼女たちが戦ったドイツの蛮行も描かれている、と同時にソヴェト(政府)はスオミや不可侵条約を破って日本に侵攻もしている。世界中に悪い軍隊はいなく、いるのは悪い政治家と司令官だけだと改めて思った。2011/08/28