出版社内容情報
記憶を失い行き倒れていた侍・慎次郎は、淫靡な浮世絵師・瑞光の住み込みの弟子に。瑞光は慎次郎に絵の似姿になるよう頼み…。
記憶を失い行き倒れていた侍・慎次郎は、下谷広小路東に住む淫靡な浮世絵師・瑞光に助けられたことから、住み込みの弟子になる。瑞光は慎次郎に自らの絵の似姿になるよう頼む。瑞光の絵を求める若後家、嫁入り前の町娘、尼僧ら女性は次々と慎次郎を求める…。
内容説明
(ああ、この匂い…)脳髄に沁み渡った女香に、数日前の師匠の指の匂いが甦った。記憶をなくしたまま、すきっ腹を抱えて草地をさまよっていた慎次郎は、そこで女浮世絵師瑞光に助けられ、そのまま弟子入りしたのだった。あの日、師匠は自分で自分を…。着物の奥から立ち上る淫靡な匂いは、求められるままに枕絵の似姿をする慎次郎を、いっそう激しく目くるめく世界に引き込んでいった。
著者等紹介
北山悦史[キタヤマエツシ]
1945年北海道生まれ。山形大学文理学部中退。「官能小説大賞」「日本文芸家クラブ大賞」「報知新聞社賞」を受賞。気功家でもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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