出版社内容情報
歌舞伎役者・生島の手が襟を引き剥いて、乳房を掬い上げるように触れたとき、大奥大年寄・絵島は弱いおんなになった。牝になって官能の嵐に身を委ねる絵島……。操り、あやつられる、権謀術数渦巻く大奥の闇を、著者ならではの筆致で描き切った渾身の一冊。
内容説明
歌舞伎役者・生島の手が襟を引き剥いて、乳房を掬い上げるように触れたとき、大奥大年寄・絵島は弱いおんなになった。秘めどころを露わにし、牝になって官能の嵐に身を委ねた。襖を洩れる、絵島の絶え入らんばかりのきれぎれの声に、交竹院はニヤリとした。もうこれで、絵島はおれの篭の中の鳥だ。―操り、あやつられる、権謀術数渦巻く大奥の闇を、著者ならではの筆致で描き切った渾身の一冊。
著者等紹介
早乙女貢[サオトメミツグ]
1926年中国ハルビンに生まれる。68年長篇歴史小説『僑人の檻』で直木賞受賞。以降、直木賞作家として旺盛な作家活動にはいる。著書三百冊を超える
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。