出版社内容情報
平安京を異常な蒸し暑さが支配した夏、京人の間で羅城門に現る鬼女の噂が広まった。十年前の極暑にも姿を見せたというその妖魔の陰に、陰謀により悶死へと追い込まれた宮内省次官の怨念を知った篁は、その無念を晴らすため、巨大な悪に立ち向かう!
内容説明
時は仁明天皇十二年、平安京を異常な蒸し暑さが支配した夏。京人の間で、羅城門に現れる“鬼女”の噂が広まった。十年前の似たような極暑にも姿を見せたというその妖魔を退治して、一躍、時の人となった隼人司が、人々の噂により再び呼び起こされた鬼女に取り憑かれ、ついには死に追いやられてしまう。鬼女の背後に、陰謀により悶死を遂げた男の怨念を見た東宮学士・小野篁は、自身に及ぶ危険も顧みず、悪の元凶に立ち向かった。
著者等紹介
藤川桂介[フジカワケイスケ]
1934年、東京に生まれる。慶応大学卒。『宇宙戦艦ヤマト』などアニメのシナリオライターとして、30年に及ぶ放送作家生活を経て、執筆活動に専念。84年に発表した『宇宙皇子』が若者達に大人気となり、ラジオドラマやテレビアニメ、劇場映画と大ヒットし、作家としての地歩を固めた。主な著書に『ウインダリア』『幻想皇帝』『シギラの月』など多数ある
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