出版社内容情報
1300年前の恋の歌が、現代の恋にリンクする――。会いたくて、言えなくて、泣きたくなる。そんな“会えない夜”に読みたくなる、わたしの恋の物語。万葉集の和歌から生まれた、切なくて愛しい恋物語を5話収録。いま、万葉の恋が、わたしの恋と重なる。
~第1話~ 「君し踏みてば」
4月に転任してきた美術の先生に秘かに思いを寄せる泉。千曲川での写生大会の日、どこを描くか迷っていると、先生に声を掛けられ、うれしい気持ちに!しかし、名前で呼んでもらえず、先生の中の自分の存在の小ささに悲しくなる。泉の切ない恋心が1300年前の和歌とリンクする。
~第2話~ 「紐解き設けな」
お互いに気になる存在であった絵斗と千結。しかし、七夕祭りで千結のチア衣装を汚してしまったことをきっかけに絵斗は千結の顔を見られなくなってしまう。そのまま、別々の高校へ行き、1度も会えないまま1年がたつ。絵斗は「来年も行く」と言っていた千結の言葉を信じて七夕祭りへ向かうが…。
~第3話~ 「来むとは待たじ」
同じクラスの陸上部の男の子、小山君に恋する主人公。メッセージのやりとりをするようになったが、どうやら小山君には同じ部活の彼女がいるらしい。それなのに「キミのことがいちばん好き」と思わせぶりなことを言ってくる小山君。その言葉を信じ、10月31日、ハロウィン限定パフェを頼んでカフェで…。勇気を出して行動した、切ない恋の結末は…。
~第4話~ 「月の舟」
連休に海が近いおばさんの家へ遊びにきた沙月は、コンビニで海斗と出会う。2人は、それぞれの過去にとらわれて縛られたボートと同じように時間が止まっていた。沙月がこの町を去る前日、海斗に再び夜、海に来るように言われる。月に照らされ、2人の止まった時間がボートとともに、動き出す…!
~第5話~ 「恋ひ恋ひて」
中学最後のバレンタイン。愛は勇気を出して友樹にチョコを渡す。2人の距離は少しずつ縮まるが、友樹は卒業したらサッカー強豪校の寮に入ることを知る。ホワイトデーに2人で会うことになり、希望に満ちた高校生活を熱く語る友樹。そこにあたしはいないんだ……。愛は悲しくなり、走ってお店を飛び出す。ひとり佇んでいると、追いかけてきた友樹に手をつかまれ…。
恋ひ恋ひて、君を想ふ――
それは、いつの時代も変わらない。
【目次】



