WW selection<br> 沖縄戦 二十四歳の大隊長―陸軍大尉伊東孝一の戦い

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沖縄戦 二十四歳の大隊長―陸軍大尉伊東孝一の戦い

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  • サイズ B6判/ページ数 291p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784054062122
  • NDC分類 210.75
  • Cコード C0021

出版社内容情報

太平洋戦争中、屈指の激戦となった「沖縄戦」。この戦いで最も敢闘した部隊を率いた24歳の大隊長・伊東孝一大尉の軌跡。

若き野戦指揮官と800名の部下の激闘。本土決戦のために捨て駒とされた戦場・沖縄での無謀とされた総攻撃。そのなかで任務を達成し、終戦の日まで闘い続けた唯一の部隊「歩兵第三十二聯隊第一大隊」の軌跡。沖縄戦の真実を描いた本格的ノンフィクション。

【著者紹介】
ジャーナリスト。昭和49年、神奈川県生まれ。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社勤務を経て独立。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』、『「白紙召集」で散る―軍属たちのガダルカナル戦記』などがある。

内容説明

太平洋戦争を通じ、米軍陣地を突破して目標に到達できた唯一の戦例、“棚原の戦い”。指揮を執るのは、幼いころから軍人を志した伊東孝一という青年であった。彼は士官学校在学中から軍の教育に疑問を持ち、苦悩しながらも、自ら考え、学び、戦場に立った。圧倒的戦力を持つ米軍を前にしてなお、旧来の戦術に固執する自軍の中で、彼はどのような判断を下し、いかにして部隊を率いて任務を全うしたのか―。気鋭の著者が、ロング・インタビューと手記をもとに描く本格的ノンフィクション。

目次

第1章 若き戦術家
第2章 沖縄へ
第3章 米軍上陸
第4章 前線へ
第5章 総攻撃
第6章 首里撤退
第7章 最後の戦い

著者等紹介

笹幸恵[ササユキエ]
1974年、神奈川県生まれ。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社勤務を経てフリーライターとなり、太平洋の島々を中心にかつての戦地を巡り歩く。(公財)特攻隊戦没者慰霊顕彰会理事。全国ソロモン会常任理事。大妻女子大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yoshida

119
陸軍大尉伊東孝一氏による、沖縄戦の記録。24歳で初陣の伊東大尉は戦史やノモンハンの記録から、軍の要諦は火力であること、火力に劣る日本軍が効果的に戦う為の独自の夜間砲撃と夜襲を思い付く。沖縄戦で構想を実行に移した伊東大尉は、総攻撃で命令に沿い棚原を確保するなど戦果を挙げる。伊東大尉の慧眼を知る。日中戦争を戦いながら対米戦争を行う二正面作戦の愚。物量に劣る日本軍が、精神主義に傾いた悲しさ。過去の失敗に学べない軍中枢。日本政府が軍民ともに払った犠牲はあまりに大きい。過去に学び活かす。現代も変わらぬ課題と思う。2017/07/16

nnpusnsn1945

52
歩兵第32連隊第1大隊長として沖縄戦で奮戦した故伊東孝一大尉の戦記。聞き手は右派よりの人物だが、思想はあまり濃くなく文体は冷静である。あくまでも軍目線ではあるが、純粋な戦闘面を読む上では貴重な記録である。陸士の教育に矛盾を覚えて独学で戦術研究に励んだ異色の士官であり、満洲時代も勉強漬けであった。沖縄では第1大隊が唯一米軍から陣地を奪う武功を挙げ、感状を得るも、後の戦闘で部下の9割を失っている。戦後は亡き戦友を弔い続け、昨年亡くなった。ちなみに、亡くなる前の石原莞爾とも会ったことがあるようだ。2021/03/31

Y2K☮

33
沖縄戦終結から70年の日に読了。任官から四年、二十四歳で大尉になり、800人を率いる大隊長になった伊東孝一氏の沖縄戦を描いた力作。壕の中で生き埋めになりかけるなど生々しい描写に富む。本人の手記とインタビューを元に構成されているから史料価値も高い。伊東氏は太平洋戦争の中で米軍基地を突破して目標に到達した唯一の戦例「棚原の戦い」で指揮を執った人物。精神主義への偏重に疑問を抱き、銃剣突撃よりも火力を重視するも理解を得られず。本土決戦の為の捨て駒、時間稼ぎにされた沖縄。忘れてはいけない。石原莞爾の凄みも再確認。2015/06/23

🌸よーちゃん🌸

10
「恥ずべきことは私が生き延びた事です」 と冒頭で語る伊東 戦争とは生き延びるが勝ちではないのか?そう思っていたが読み進めるうちにわかっていく戦争の醜さ残酷さ この本を読んで視野や考えが広げられて良かったと思う 多少知識がないと分からない部分があったりしてとても難しい本だったけれど最後まで読んで良かったと思う まだ20歳そこらの伊東の言葉と思想はとても胸に刺さるものが多く、また再確認させられるものが多かった とても大人びていた彼だが、垣間見える「青春時代の青年」な部分が切なかった 8.3~9.12019/09/01

二人娘の父

9
著者経歴を見ると「右派」であることが分かるが、主観的な記述はほとんどない。冷静な若き大尉・伊東孝一の語りと記憶をもとにした作品である。焦点は「5・4総攻撃」。伊東大尉率いる第一中隊は棚原高地を奪取。しかし「総攻撃」の成果はこれがほぼ唯一。24歳と言えば私の子どもと同年代。士官学校でエリート教育を受けたとはいえ、戦場、人生経験もともに少ない青年である。そんな青年の苦悩も伝わる。庶民の姿がほとんど出てこないのは不満だが、貴重な記録として価値のあるものだと考える。kindle unlimitedにて。2023/09/25

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