学研新書<br> 江戸の密通―性をめぐる罪と罰

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学研新書
江戸の密通―性をめぐる罪と罰

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  • サイズ 新書判/ページ数 250p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784054043589
  • NDC分類 384.7
  • Cコード C0211

内容説明

江戸時代、夫婦以外の男女の性交渉はすべて密通とされた。結婚前の恋人同士の行為も、不倫も心中も僧侶の女犯も、すべて密通という性犯罪だったのだ。刑罰は苛酷だったが、身分によって軽重があったり、間男か間男でないかを幕府評定所のお偉方が角突き合わせて審議したり…。大岡越前、遠山金四郎、根岸鎮衛ら名奉行たちも裁いた江戸の密通とその刑罰事情とは。

目次

序章 江戸の罪と罰の特徴
第1章 苛酷な処罰を受けた密通
第2章 私的制裁
第3章 内済になった密通
第4章 婦女暴行
第5章 近親相姦
第6章 心中
第7章 女犯―抑えきれない僧侶たち
第8章 隠し売女稼業

著者等紹介

永井義男[ナガイヨシオ]
1949年福岡県生まれ。東京外国語大学卒業。1997年『算学奇人伝』で第六回開高健賞を受賞し、本格的な作家活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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澤水月

12
「密通」定義は今の不倫だけでなく、児ポ強姦近親相姦売春等の性犯罪総合だった。怪談ファンとしてドキっとするのは名著「耳嚢」著者の根岸鎮衛も奉行であり生涯900人処刑、10人は冤罪だったなぁと回顧する場面があること。ほか大岡越前、遠山金さんなど名奉行が登場。近親強姦されたのにそれを口外したから罰受けるなど今の感覚からは信じられない女性蔑視な法律だったが前記3人はその定めの中でも極力女性に軽くなるよう裁いていたことが判る。「重ねて四つ」は極めて少なく実際は周囲中で示談にし大事にしないようバタつくのが興味深い2014/06/17

メグミ

2
「密通」と聞くと不倫を連想するが正式な婚姻関係以外のものー婚前交渉・近親相姦・心中・性犯罪・僧侶の女犯なんかも密通に含まれる。封建制度により身分が固定され、父系社会で現代のように父親の実子かどうか判定する方法がないし、秩序のために見せしめの意味を込めて重罪なんだろうなあと想像もできるけど、レイプの処罰が軽すぎて引く・・・。石出帯刀の役宅がすごいところにあるw思わず二度見した。2013/09/13

2
史料を全部わかりやすい口語訳にしてくれているのと、磔や引廻し、火あぶりなどのさまざまな刑の絵が載っていること、また刑の一覧表などが載っていてとてもわかりやすく読むことができた。さずが江戸時代、人権?なにそれ食えるの?(゚∀゚)といった感じで、今の世の中では信じられないほどお役所も庶民も猟奇に慣れている。2012/06/27

imoco

1
ゼミ。 内容はよくわかったけど、文章が好きじゃないなあ2010/04/10

わす

0
江戸時代の不倫は当事者同士の示談でおさめることがほとんどだったが、裁判沙汰になれば厳罰が課せられる。身分制度や主従関係(主人と奉公人、親子、夫婦、師弟など)が重んじられ、主人への裏切りは厳格に対処された。男が未婚の女を誘い出すだけでも手に鎖をかけて謹慎処分とされたし、近親相姦や女犯僧も刑罰対象。対して、独身者や子供への性加害の罪は比較的軽かった。。また、当時は私刑が認められており不倫妻や間男を殺してもお咎めなし。2024/05/12

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