内容説明
天正14年10月、ついに徳川家康が上洛した。関白・豊臣秀吉への臣従を天下に知らしめるためである。ところが謁見前夜、家康の宿を訪れた秀吉は、徳川家重臣・酒井忠次の密命により、あえなく暗殺されてしまう。本意ではないにしろ、ことここに至ってはやむなし、と、家康はすぐ三河に帰国し、天下争奪の戦いに備える。一方、主を亡くした豊臣派が後継者として指名したのは、なんと弱冠19歳の豊臣秀勝だった。だがこの秀勝、ただの若者ではない。覇王・織田信長の実子であり、9歳で秀吉の養子となって、2人の偉大な「父」の子にふさわしい傑物に成長していたのだ。こうして秀勝は、いやおうなく巨魁・徳川家康との熾烈な戦いに突入していく。
著者等紹介
百目鬼涼一郎[ドウメキリョウイチロウ]
62年、茨城県に生まれる。96年、『鉄甲舟異聞、木津川の波濤』で第6回少年ジャンプ小説大賞特別奨励賞を受賞。05年、『南朝の暁星、楠木正儀』で第11回歴史群像大賞佳作受賞。06年、『戦国武勇伝』シリーズでデビューを果たす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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