出版社内容情報
「…全人類の、自由で人間的な表現を学ぶ姿勢がなくては、ときたま邦楽を聴きかじったり、民族音楽の珍しさに興味を持ったぐらいでは、本当の音楽教育などあったものではない…」(本文より)。小泉文夫が残した警句は、四半世紀を経た今、なお輝きを増す…。
目次
空想音楽大学
民族音楽と現代
歌謡曲がなぜ悪い
人間の歌の根元にあるもの
世界を聴く
日本人の音感
愛の表現
音楽の周辺から
著者等紹介
小泉文夫[コイズミフミオ]
1927年東京生まれ。東京大学文学部美学科卒業。元東京芸術大学音楽学部教授。日本の音階研究からはじまり、世界五十数ヵ国にわたるさまざまな地域の音楽を調査・研究。豊富な経験と資料、鋭い洞察力に裏づけされた音楽の文化人類学的考察は、学術的分野のみならず大衆文化にいたるまで多大な影響を与えた。また日本の音楽教育への問題提起など、現代にもつながる提言を数多く残す。1983年8月没
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