出版社内容情報
第9回北九州市自分史文学賞大賞受賞作。昭和12年夏、神宮球場。主将が去り、捕手が去り、そして監督まで去った。そんなハンディを乗り越え、奇跡的に優勝した八幡製鉄野球部ナイン。それは野球を心から愛した男たちの汗と涙の物語だった。
内容説明
昭和12年7月7日、日中戦争が勃発する。この戦争が八幡製鉄チームに襲いかかる。全国出場を果たし、上京したその夜、主将の鬼塚に召集令状がくる。続いて山下捕手、そしてついに坂戸監督にも…。チームは出場辞退を思いたつ。いつまた、誰に令状がくるかもしれない切羽詰まった精神状態の日が続く。地元ファンの熱い応援だけが励ましだった。そして、全国大会の開幕。八幡製鉄ナインの熱くてドラマチックな闘いが始まった―。第9回北九州市自分史文学賞大賞受賞作。
目次
1章 白い朝
2章 夜のグラウンド
3章 出発
4章 別離
5章 迷走
6章 入道雲
7章 それいけナイン