出版社内容情報
野球チームで頑張っていた、小学6年のヤヤと葉央。ヤヤは転校して新チームになじめず、残された葉央は、メンバーが減ったせいで試合ができない。ふたりはメールで励まし合う。「キャッチボールクラシック」という大会を知り、そこで再会することを誓うが――
内容説明
同じ野球チームでがんばっていた、ヤヤと葉央。ヤヤは転校してから新しいチームになじめず、残された葉央はメンバー不足で試合ができない。ふたりはメールを送り、たがいにはげまし合う。「キャッチボールクラシック」という大会を知り、ヤヤと葉央はそこで再会することを誓うが―。人と人の心をつなぐ、キャッチボールの物語。
著者等紹介
吉野万理子[ヨシノマリコ]
神奈川県出身。2005年、『秋の大三角』で第1回新潮エンターテインメント新人賞を受賞
黒須高嶺[クロスタカネ]
イラストレーター・挿絵画家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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雪丸 風人
10
距離を超える友情が微笑ましい!主人公は小六の野球少年&少女。最高の同志との別れから始まった近況メールを通じて、二人が励まし合い、高め合い、新たな喜びを見つけていきます。真っ直ぐに挑戦する心が眩しいですね。弟思いの少年の気づきや、苦境と向き合う少女の勇気にはこちらもハッとさせられました。壁を乗り越え、前に進むための力をくれるストーリーでしたよ。それにしてもユニークな大会があったものですね。大リーグの逸話も興味深かったな~。この作品のおかげで、今まで以上に野球が好きになりました!(対象年齢は11歳以上かな?)2025/05/16
菱沼
2
主人公のふたり、ヤヤと葉央の性格がいい。そして、はじめに嫌なヤツだと思っていた登場人物もいたけれど、結局悪い人は出てこない。このあたりはちょっとできすぎの感もあるけれど。高学年ともなれば、すべての人とオトモダチになるなんて欺瞞にすぎないことがわかってくるし、合わない人間とも付き合わなくちゃならない場面もわかる。きれいな話にしなくても良い物語はつくれるし、良い物語となる要素がいっぱいのストーリーだった。キャッチボールクラシックという競技、そしてジャッキー・ロビンソンを知ることができたのは収穫だった。2025/03/31