出版社内容情報
森の家で病気のおじいさんと暮らす女の子トット。ある冬の夜、突然訪れた不思議な生き物ムー。寒そうに震えるムーをトットは一晩泊めてあげることに。次の日、森の奥へ向かうムーを追いかけて行ったトットは不思議な光景を目にしますが…
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中
134
世界があまりにも美しくてあまりにもやさしいからじんわり泣けてくる。こんな雪の日に扉の外に気配を感じたら、部屋のなかに入れてあげたい。あたたかくした部屋のなか、やさしい味のスープ。ふしぎな生きものムーが可愛くて雪景色がページの端まで美しくて、「なんだか かみの毛の先まで あたたかい」そんなおはなし。大好きなひとみんなに読んでほしい心温まる作品でした。大好き。2021/01/17
seacalf
73
好き。非常にセンスを感じる絵描きさん。ページをめくると静謐で美しい独特な世界へと一気に引き込まれる。前半は猫の可愛いらしさに、後半は表情豊かになるムーの虜になる。ただ可愛らしいだけではなく、不思議な不思議なお話。ひんやりとした冬景色のお話だが、暖炉やブランケット、そして飲んでみたくなるスープのおかげで温かさを感じる話になっている。おじいさんや女の子トットの描き方も上手い。もっとNaffyさんの絵を見てみたいな。2021/05/27
tulip
55
てっきり外国の絵本と思ったら違いました。とても雰囲気のある絵が素敵。気になる作家さんです。2021/04/23
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
49
ストーリーも絵もとても好みでした。未知の生き物との交流でしたが、ノスタルジックを感じさせる、とてもとても優しい物語。ラストもとても心が温まり、ホッとしました。そして、インテリアがとっても好み。椅子の配置など隅々までの堪能出来ました。2021/03/01
れっつ
44
これは素敵✨絵が、やわらかい。表紙からもう不思議な世界に引き込まれてしまう。その表紙を開くとおはなしはいきなり始まり、2枚目に薄い紙の扉が…。その扉を介して、トットと猫は不思議ないきものと対面する。工夫が効いてるそんな作りも素敵。「ムー」というそのいきものは、怖がりなようで人懐こく、好奇心もあって、言葉や人の気持ちも理解するらしい。喋らなくとも優しい心が伝わる。寒い冬のあったかいストーリー。手元に欲しくなる1冊。2021/03/10