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内容説明
加瀬三郎さんは、小学生のときに視力を失いました。趣味で始めた折り紙でしたが、それが世界中の子どもたちをはげます、「魔法の道具」になります。カメラマンの田島さんとともに世界中へゴー。言葉が通じなくても折り紙で心を通わせあえる。そう信じることができるお話。
目次
第1章 折り紙にちょうせん
第2章 夢に向かって
第3章 走れ!折り紙号―アメリカ横断の旅へ
第4章 新しい作品を求めて―アフリカの動物にふれて折る
第5章 世界の子どもたちのために―命あるかぎり、折り紙の旅を続けたい
第6章 5万人のハローフォックス
著者等紹介
田島栄次[タジマエイジ]
1953年長野生まれ。1972年東京写真専門学院中退。フリーの報道カメラマンとして、週刊誌・月刊誌を中心にフォト・ルポルタージュを発表。これまでに訪れた国は130か国を超える。加瀬三郎氏とともに「折り紙外交の会」を始め、取材で訪れた国を提案して交流を続けた。最近の取材テーマは地球温暖化で、北極圏に近いアイスランドの氷河や人々の生活の撮影に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
43
ハローフォックス、素晴らしい! 読んでいて、背筋が伸びる感じの本だった。加瀬さんの生き方に、そして相棒となって世界各地を一緒に訪ねた田島さんに感動した。折り紙は皆の笑顔と世界の平和につながる文化であり、芸術だと確信した。2023/06/08
リコリス
31
折り紙で世界中に笑顔の種を蒔いていった盲目の折り紙大使、加瀬三郎さんをずっと見守り同行していた写真家田島栄次さんが書いた物語。戦争や災害、障害や貧困で心に傷を負った子供たちがいると聞けばどんなところへも駆けつけて折り紙一枚で元気をとりもどさせる。宗教や習慣が違いお互いを敵と考える民族の子供達も一緒に折り紙を折る。こういうシンプルで地道な活動から平和な世界が生まれるといいな。心温まる作品でした。2015/11/21
かいゆう
24
小学一年生のクラス補助ボランティアをした事があるのですが、ハート、リボン、お花、風船など、折り紙のバラエティは豊か。楽しそうに作ってはプレゼントしてくれる。加瀬さんは世界49ヵ国へ行かれ、障害、戦争、病気、貧困などで元気のない子ども達に折り紙を通して笑顔を作り、人と人と繋いできた。目が見えないのに大丈夫かな?とかでなく、どこにでも行きたいという加瀬さんを見習いたい。この子には難しいかなと決めつけず、まずはやらせてみる、その子なりの出来る方法を考える、そんな人間になりたいです。折り紙から世界平和を!2016/05/07
はむちゃん
9
目が見えないという障害を抱えながら、みんなを折り紙で笑顔にさせる加瀬さんはすごいと思う。この人にはムリだと最初から決めつけずに、まずはやらせてみる、そうするとみんな自分の方法を使えば出来る事の方が多いのです。そして、折り紙からの世界平和が生まれる事を願っています。2016/05/14
Tucker
7
目が見えないのに折り紙!? ・・・と思うが、加瀬氏が折り紙を教えた子供たちの中には、指が無い子、両手両足が無い子も含まれていた。 目が見えなければ、紙を触った感覚を駆使し、指が無ければ手首や肘で、両手両足が無ければ(手伝ってもらいながら)口を使って、折り紙を楽しむ。 やってみたい、と思えば、なんとかその方法を探し出す強さが印象的。 自分も趣味で折り紙をやっているが、複雑なモノに走る傾向がある。 それだけに小さい子供から高齢者まで楽しめるシンプルな折り紙の間口の広さにはうらやましさを感じてしまう。 2018/07/29