出版社内容情報
勉強会をして。海に行って。古い友人の待つ田舎へ帰省して。夏休みも終わりに差し掛かったある日のこと、パンチョから文化祭準備に誘われた。
「安達もどう?」
「うちの学校文化祭なんてあった?」
「実はね。安達も青春感じに来ない?」
喧噪に包まれながら少し思う。私はあまり人間が好きじゃないのかもしれない。しまむらだけが特別枠で、そこから宇宙が無限に広がっていく。私たち二人だけの国が欲しい。だから――
「これとは別に、やろう。二人だけの文化祭」
【目次】
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- 和書
- 蒼竜と少年