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出版社内容情報
人間は何枚もの仮面を被って生きている。薄っぺらい笑顔の仮面を何枚も、何枚も被って。そして次第に本当の気持ちをなくしていく。そう気づいたときオレは決心したんだ。
他のやつらみたいに自分を偽るようなことはしないぞ、と。
高校生になり、オレは由衣に運命の恋をする。告白をするが玉砕。彼女は学校の人気者・幸太郎と付き合ってた。
ありのままの自分を否定され傷心のオレは同じく幸太郎に振られた彩音と出会う。
身なりはボサボサ、自己中心的な彩音を見て、オレたちは自らを変革する必要性を悟る。
運命の相手がオレたちじゃないなら、オレたちが運命の相手になればいい。
お互いの想い人になり、運命の相手を略奪する計画を開始する――。
内容説明
ありのままの自分を塗り替える人生模索ラブコメ。人間は何枚もの仮面を被って生きている。薄っぺらい笑顔の仮面を何枚も、何枚も被って。そして次第に本当の気持ちをなくしていく。そう気づいたときオレは決心したんだ。他のやつらみたいに自分を偽るようなことはしないぞ、と。高校生になり、オレは由衣に運命の恋をする。告白をするが玉砕。彼女は学校の人気者・幸太郎と付き合ってた。ありのままの自分を否定され傷心のオレは同じく幸太郎に振られた彩音と出会う。身なりはボサボサ、自己中心的な彩音を見て、オレたちは自らを変革する必要性を悟る。運命の相手がオレたちじゃないなら、オレたちが運命の相手になればいい。お互いの想い人になり、運命の相手を略奪する計画を開始する―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
32
運命の恋だと思った百瀬由衣に告白したものの、ものの見事に玉砕した鷲谷相馬。同じく藤峰幸太郎に振られて美術室で暴れていた鳩羽彩音と出会う青春小説。身なりや自己中心的な性格を顧みて変革する必要性を突きつけられた2人が立てた、お互いの想い人を模倣して運命の相手を略奪する計画。本音ではありのままの自分が認められることを求めているのに、矛盾したことを目指した結果は何ともカオスな関係で、けれど誰もが見た目そのままな性格であるはずもなくて、迷走して遠回りもしましたけどかけがえのない存在を見出すことができて良かったです。2024/10/11
わたー
28
★★★★★面白かった。仮面をつけて己を偽ることを忌避する主人公は、運命の相手だと見染めた女の子からフラれてしまう。失意のまま出会ったのは、同じく学校の人気者の男子にフラれたばかりのヒロインで、彼女と共に意中の相手の恋人と同じ振る舞いをすることで、その恋人にとって代わってやろうと始まるラブコメ。正直な話、序盤は、怠惰で甘ったれで自身の問題を環境のせいにする主人公の言動が不愉快で、最悪の読み心地だった。ありのままの自分でいることは、決して身だしなみを整えないことではないのよとか、2024/10/22
サキイカスルメ
22
ありのまま生きてきたら周りから浮いていた男女2人が、それぞれ運命を感じた相手と結ばれるため、まるで本物のように振る舞う理想の仮面を着けようとして始まる青春物語。面白かったです。登場人物の自尊心の強さとか、恋に恋する感じ、自分の嫌なところを見てるみたいでしんどい気持ちで読んでいました。途中「ここでハッピーエンドくるか!?あああああ……」という展開もあり…。でも、こんなに等身大でカッコ悪くジタバタしまくる姿を見せられたら、なんでだろう、応援したくなっちゃうし好きになっちゃうんだよなぁ。2024/10/20
椎名
20
ありのままの自分では愛されない。ならばどうするか。愛する人が愛している人に成り変わればいいのだ。ここまでハッキリと0か100か、という作品はあまりない気がする。愛される人間になるよう努力する、ということではなく、完璧にトレースしようとするその歪みが良くも悪くもこの作品の味だろう。やろうとしたことは面白かったが、アミーゴが何故人気なのか全くわからなかったのが致命的にリアリティの欠如に繋がってしまった気がする。最後の最後まで他に運命の相手ができるかも、というフラットさを貫いたのは良かった。2024/10/15
とってぃー
17
ありのままでいられなくてぐちゃぐちゃになる青春ラブコメ。小骨が喉に刺さる違和感をずっと感じるが、それが個性だと昇華される…。つまり、もどかしさを表現し続けるのがスゴすぎる!ありのままの自分が好きなのに、好きな人の真似をする・なり変わろうとする…、仮面を被ることで正当化する…。矛盾が溢れることいっぱいでぐちゃぐちゃに混ざって考えがまとまらない。理解したとは言えないが、この上手く言語化できない感じが作品の魅力だと思う。いっぱい悩ましてくる良作品です!2024/10/12