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出版社内容情報
あなたを、喰べてしまいたいほどに、愛している。
――この婚礼に祝福を。
長きにわたって氷血戦争を続けていたフェルビエ族とミルデ族。その戦に終止符を打つため、ひとつの約束がなされた。それは、想い人さえ喰らうほどの激情をもつ〈雪蟷螂〉と呼ばれるフェルビエ族の女族長アルテシアと、永遠生を信仰する敵族、ミルデの族長オウガの政略結婚だった。
しかし、その約束の儀は、世代を超えて交錯する人々の想いにより阻まれてしまう。
極寒の地に舞う女達の恋の行方は……。書き下ろし異伝「悪魔踏みの魔女」を収録。
内容説明
―この婚礼に祝福を。長きにわたって氷血戦争を続けていたフェルビエ族とミルデ族。その戦いに終止符を打つため、ひとつの約束がなされた。それは、想い人さえ喰らうほどの激情をもつ“雪蟷螂”と呼ばれるフェルビエ族の女族長アルテシアと、永遠生を信仰する敵族、ミルデの族長オウガの政略結婚だった。しかし、その約束の儀は、世代を超えて交錯する人々の想いにより阻まれてしまう。極寒の地に舞う女達の恋の行方は…。書き下ろし異伝「悪魔踏みの魔女」を収録。
著者等紹介
紅玉いづき[コウギョクイズキ]
石川県金沢市出身。金沢大学文学部卒業。『ミミズクと夜の王』で第13回電撃小説大賞(大賞)を受賞しデビュー。逆境を跳ね返し、我がものとしていく少女たちを描き、強固な支持を得ている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
42
長きにわたって氷血戦争を続けていたフェルビエ族とミルデ族。その戦に終止符を打つため、るフェルビエ族の女族長アルテシアがミルデの族長オウガに嫁ぐファンタジー。想い人さえ喰らうほどの激情をもつ〈雪蟷螂〉アルテシアが、相当な覚悟を持って臨んだ政略結婚。しかし約束の儀を阻もうとする世代を超えて交錯する人々の想い。やや独特な雰囲気をもったストーリーでしたが、それでも気高き女傑の覚悟と身を焦がすような熱い想い、一方で信仰を恋に似たようなものと捉える考え方もまた印象的で、なかなか奥が深いと感じさせてくれる物語でしたね。2023/02/27
優希
38
食べたいほどの愛が貫かれていました。想い人さえ喰うほどの激情、永遠の生。相反する政略結婚。恋の行方に鳥肌が立ちます。2023/11/02
さこぽん
20
以前から気になる作家さんだったけど、残念ながらチョイス失敗。これはおばちゃんが読むには若すぎた(笑) プラトニックな恋は美しいけど、恋に落ちるの早すぎね?? 夜の森の魔物の王というのは他作に繋がっているのでしょうなぁ。2024/11/01
yosa
15
登場人物の全てが激情を胸に抱き、激情を心の刃と化し剣戟を響かせ合って物語は進む。それは登場人物だけではない。舞台となる山脈も、宝城も、あるいはこの時代も、その全てが激情を抱き数多の運命と交わることにより火花を散らせ合い物語は結末へと進むのだ。作者の気が触れているとしか思えないが面白い。こんなに激しい物語はあるのか。こんなに歪で深い愛情はあるのか。旧版も読んでいるが、あちらはあちらで素晴らしいパッケージングなので是非手に取って欲しい。そして書き下ろしSSに打ちのめされる。素晴らしい15周年の締め括りでした。2023/03/05
栗山いなり
10
フェルビエ族の族長アルテシアを主人公に描かれるファンタジー小説。気高き女傑の物語であると同時に身を焦がす程の激情の物語であるなと感じる作品だった。うまく言葉に出来ない作品だけど読ませる力は十分に感じる2023/01/21