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出版社内容情報
駒居 未鳥[コマイ ミドリ]
著・文・その他
尾崎 ドミノ[オザキ ドミノ]
イラスト
内容説明
自律型魔導兵器アマルガム。大陸戦争を支えた、純然たる兵器。捜査官の青年テオが出会った少女イレブンは、完璧に人の姿を模したアマルガムだった。戦争終結後に逃亡したアマルガムを見つけるため、イレブンはテオのパートナーとして捜査局刑事部の特別捜査チームに所属することに。しかしイレブンは人の姿こそしているが人の心を理解できずテオを戸惑わせる。彼女は猟犬として稚い少女の顔でテオに尋ねる。「―私、あなたの役に立ちましたか」主人と猟犬になった二人は行動を共にし、やがて国を揺るがすテロリストとの戦いに身を投じていく…。第28回電撃小説大賞選考委員奨励賞。
著者等紹介
駒居未鳥[コマイミドリ]
本作でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
34
大陸戦争を支えた自律型魔導兵器アマルガム。捜査官の青年テオが、アマルガムの少女イレブンとバディを組んでテロリストたちとの戦いに挑む近未来アクション。戦争終結後に逃亡したアマルガムを見つけるため、テオの特別捜査チームに所属することになった人型兵器の少女。因縁からアマルガムへ複雑な思いを抱き、彼の猟犬たらんとするイレブンのありように戸惑いながら敵を追うテオ。最初はどこか噛み合わなかった二人が、認識を摺り合せながら一緒に危機を乗り越えて、背中を預けられるバディに最適化させてゆく姿にはぐっと来るものがありました。2022/07/11
まっさん
31
★★★★ 電撃小説大賞選考委員奨励賞受賞作品。 戦争によって家族を失った一人の青年と、戦争にて導入された自立型魔導兵器・アマルガムである少女が織り成すクライムサスペンス物。人間と人外のバディ物というだけで大好物なジャンルでしたが、本格的な犯罪捜査物という点も併せてとても満足出来る作品となっていました。 正直中盤までは完成度が高いというよりどこか堅苦しすぎる印象を受けましたが、中盤以降、特に終盤の盛り上がり部分に関しては手に汗握る展開の連続で大満足の一言ですね。 ただ、受賞作という高いハードルのせいか各→2022/09/02
鮫島英一
30
クライム・サスペンスは雰囲気重視の作品になりがちであり、ラノベで実現するとなるとキャラクター性も押し出さなければならない。この両立は難しく、折角造り上げた世界設定や雰囲気を台無しした作品と何度も出会ってきた。この手のラノベではコップクラフトが最高だと僕個人は考えるが、それと比較すると主人公のダンディーやヒロインに掛け合いでのコミカルさは落ちる。よく言えばより落ち着いた理性的な物語なのだ。ただ世界観は魅力的であるし、散りばめられたピースを回収して結末に至る構成もしっりしているので手に取る価値はあるだろう。2022/09/19
羊山羊
20
主人公チーム2人の関係のエモさに心蕩かされるバディポリスファンタジー!死なない少女イレブンと心に傷持つ主人公刑事テオが人形兵器を追う。まず、刑事小説としての基礎が完璧であること、ノワール+ファンタジーの組合せがガッチリ噛み合っていることがサイコー。その中で、初めはギクシャクシていたテオとイレブンがお互いを相棒として認識し合うようになる過程がエモすぎる!アクション要素も筆致が丁寧。展開にメリハリがあって読みやすい。2022/09/29
冬野
20
トラウマ持ちの人間(テオ)と、トラウマの原因となった非人間(イレブン)のバディが事件解決に奔走するという王道ど真ん中の作品。洋画洋ドラのような雰囲気で、アクションシーンの書き方が特に良い。序盤はなかなか物語に乗れなかったが、イレブンがテオを挑発するシーンあたりから面白くなった。事件関係者が多すぎるのと、首謀者があまりに分かりやすいとも感じたが、もっと根本的なギミックには気づかなくて驚いた。けっこうグロ要素もある。これでイレブンに感情がないは嘘でしょう…。続刊も決まっているそうなので読みます。星:4/52022/07/29