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内容説明
秋が近づく京都。お隣に住む陰陽師・晴明さんの元には、信長の短刀・薬研通の魂をはじめ様々な不思議が姿を現す。やがて訪れたのは中国の女神・西王母の使者。曰く、瀬戸内にさ迷う何かが、西王母の来訪を妨げているという。晴明さんの式神として、双葉は金の烏となって飛び回る。一方で桃花は、晴明さんを助けようと思い余って、秘めていた思いを告げてしまい―。平安京から現代京都へ、悠久の歴史が織りなす優しいあやかしファンタジー。
著者等紹介
仲町六絵[ナカマチロクエ]
2010年『典医の女房』で、短編ながら第17回電撃小説大賞“メディアワークス文庫賞”を受賞。受賞作を大幅加筆した『霧こそ闇の』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
38
秋が近づく京都。お隣に住む陰陽師・晴明さんの元には、信長の短刀・薬研通の魂をはじめ様々な不思議が姿を現すあやかしファンタジー第八弾。菅原道真や西王母も登場する中で、双子たちのその後が伺えたり、相変わらずあやかし図書館の過保護な篁による時子様愛が炸裂している著者さんの世界観が垣間見えて嬉しい展開でしたけど、助けようと思い余って秘めていた思いを告げてしまう桃花が微笑ましくて、それに応える晴明さんもまた真摯でしたね。でもだからこそこの二人の関係がこれから先どういう形に落ち着くのか、とても気になってしまいました。2021/04/19
よっしー
24
遂に桃花が晴明様に自分の気持ちを伝えましたね。それを高校生の気紛れと流すのではなく、丁寧に応えた晴明様が流石だなと思いました。おばんざいの双子も久しぶりに登場!!学生時代しか知らなかったので、いつの間にやらお店で働いていることにビックリです。 やはり、桃花のどこか幼く自分本意にも取れる思考は苦手ですが、ここまで読んだので次も読もうと思います。2021/08/02
活字スキー
19
【涙が湧いてきたが、嗚咽を漏らすまいと我慢した。もう隠しきれない、と桃花は観念した】休暇で現世にやってきているはずが、綻びが目立ち始めた京の結界を新たにするため、なんやかんやと働く晴明さんと過ごす二年目の夏の終わりから秋。今までに読んだ仲町作品の中で最高にキュンみが深かった。どちらかと言えば実年齢よりも子どもっぽい印象だった桃花が……いやはや。これまでも「名付け」や「名乗り」の大切さが語られたことがあったけど、やはり名前というものは「呼ばれる」ことに大きな意味があるんだよね。 2021/01/29
一五
9
ほっこりな出だしで😆😆 薬研通もまんじゅう小僧もかわいい。2022/04/07
まいさん
9
桃花の初恋の行方が気になるシリーズ第八集。初恋と失恋を経てまた一歩成長する桃花。晴明の現世滞在は長くなりそうだ。それにしても晴明の式神・双葉がすっかり逞しくなって!2021/03/18