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出版社内容情報
誰にも忘れられない一冊がある。
内容説明
製本会社朝日堂の屋上にひっそりと建つ小さな工房。生真面目な野島志乃はそこで、本を一冊だけ作ってほしいという個人の依頼を受けている。「志乃ちゃんは本が大好きですもんね」「私が好きなのは『本を作る仕事』です」見習いの田中哉太とともに志乃は、特殊製法も駆使し、依頼人の想いが込もった本を丁寧に手作りしていく。メーテルリンクの『青い鳥』、宮沢賢治の『セロ弾きのゴーシュ』にまつわるエピソードが詰まった、本好きには堪らない、心にしみる物語。
著者等紹介
相原罫[アイハラケイ]
第22回電撃小説大賞にて見出され、2017年にメディアワークス文庫『アヤカシ絵師の奇妙な日常』にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
65
製本所で働く人々の物語。本を中心に人が繋がり、複雑な感情が温かくほどけていく様がやさしく描かれる。本を読んでいるそのときは気づきにくい、製本という分野に踏み込んでくださったことが嬉しかった。2021/03/09
坂城 弥生
46
製本会社を舞台にした人と人との優しいお話でした。2021/08/03
たるき( ´ ▽ ` )ノ
42
Kindle Unlimitedにて。製本、とても興味深い。世界にただ1冊だけの日記帳かあ・・・すごく贅沢!ただ、私は絶対に続かない。日記を書き続けるのもひとつの才能じゃないかと思う。『ルリユール』という言葉が出てくると、ワクワクした気持ちになる♪2023/02/26
よっち
39
製本会社朝日堂の屋上にひっそりと建つ小さな工房。そこで本を一冊だけ作ってほしいという個人の依頼を受けている野島志乃と、依頼人の想いが込もった本を丁寧に手作りしていく物語。志乃の亡くなった師匠の孫・哉太と日記帳、引っ越しする少女の『青い鳥』を巡る物語、そして志乃とかつて大切な時間を共有した蘇芳との再会。見習いになった田中哉太とともに、出会った人たちの思いに寄り添って取り組む志乃さんは不器用だけれど仕事にはとても真摯で、彼女が手作りする本が一度は壊れてしまった人の想いを再び紡いでゆく、そんな素敵な物語でした。2021/03/29
kou
38
紙の本が、さらに好きになる一冊だった。いつか自分もオーダーメイドの一冊を作ってもらいたい。2021/05/12