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出版社内容情報
「私は、そうちゃんに、幸せになってほしいの。だから、私じゃ駄目」
高校一年の夏。ようやく自覚した恋心を告げた日、最愛の幼馴染はそう答えた。自分は3年後には植物状態になる運命だ。だから俺には自分以外の誰かと幸せになってほしいのだと。
運命を変えるため、タイムリープというチャンスを手に入れた俺。けれど、それは失敗の度に彼女にすべての痛みの記憶が蘇るという、あまりに残酷な試練で。
何度も苦い結末を繰り返す中、それでも諦められない切ない恋の行方は――。
ごめんな、一陽。お前が隣にいてくれるなら、俺は何度だってお前を助けるよ。
内容説明
「私は、そうちゃんに、幸せになってほしいの。だから、私じゃ駄目」高校一年の夏。ようやく自覚した恋心を告げた日、最愛の幼馴染はそう答えた。自分は3年後には植物状態になる運命だ。だから俺には自分以外の誰かと幸せになってほしいのだと。運命を変えるため、タイムリープというチャンスを手に入れた俺。けれど、それは失敗の度に彼女にすべての痛みの記憶が蘇るという、あまりに残酷な試練で。何度も苦い結末を繰り返す中、それでも諦められない切ない恋の行方は―。ごめんな、一陽。お前が隣にいてくれるなら、俺は何度だってお前を助けるよ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
42
高校一年の夏。晴丘蒼がようやく自覚した恋心を告げた日、最愛の幼馴染・天ヶ瀬一陽が告げた返事。運命を変えるため、彼女を取り戻すためにタイムリープを繰り返す青春小説。小さい頃から一緒にいるのが当たり前だった幼馴染・一陽との関係。そんな彼女が友人になった涼夜蛍と蒼をくっつけようとしたり、らしさを失っていった理由。彼女の切なすぎる覚悟と、それでも諦めない蒼のループの繰り返しには壮絶なものがありましたけど、二人の確かな絆が厳しい試練を乗り越えさせましたかね。背景にあったもうひとつのエピソードもなかなか良かったです。2020/06/05
まっさん
29
★★☆ 題材としてはよくあるループ物。最愛の彼女を救うために何度もやり直しを体験する主人公・蒼は、幾度となく繰り返される彼女の悲劇を救うことが出来ずにいた。今作の特徴は救われる側の彼女・一陽にも自らのために苦悩する蒼の記憶が残ってしまうところ。てっきり彼女の苦しみというのがその都度経験する事故だったり事件の記憶に伴った痛みだと思っていたので、実際そういった描写は見られずどちらかというとそんな自分のために苦心する蒼の姿を見て苦しむ〜といったような展開だった所が少し残念だったかなと。確かに一陽の立場から→2020/02/11
わゆ
20
タイムリープ×ラブコメ。ファンタジー色強め。大切で大好きな幼馴染が、実は自分が死んでしまった3年後からタイムリープしてきていた、というお話。作品冒頭から強調されている、「恋人が死ぬ映画でのハッピーエンド」をどういう過程で、どういう形で掴み取るのかが本作の焦点。ストレートで王道ではあるが、個人的には「人が人を何故好きになるのか」「何故その人じゃないといけないのか」の答えが本作に詰まっていた気がしていて、読後感は気持ちよかった。相手に幸せの願う、じゃあその幸せって何なのか。その辺りにぜひ注目して読んでほしい。2022/06/29
ツバサ
20
主人公と幼馴染関係性や信頼関係が眩しかった。だからこそ苦境を跳ね返して幸せを掴んだ時は、読んでるこっちも嬉しかったです。良い青春でした。2020/02/02
真白優樹
17
高1の夏、幼馴染に告白するも三年後に悲劇が待つと教えられた少年が、残酷なタイムリープを積み重ね彼女を救う道を探す物語。―――最愛の人を救う為に見つけ出せ、全部救う最幸の道。そもハッピーエンドとは何か。誰を救い何を以てそう呼ぶのか。そんな問いに対しての作者なりの答えが描かれるこの物語は、何度も苦痛を味わい絶望し、それでも決して折れずに一歩ずつ進み続ける少年の姿が痛々しくも雄々しい、故に辿り着いた先の結末が眩しくて尊い物語である。辿り着いた場所に笑顔溢れ、だからこれからも大丈夫。 うん、とても面白かった。2020/01/10