出版社内容情報
「私と結婚してくれるんですか!」
「しない。どうしてそうなった」
呪いの打破を願って魔法大国トゥルダールを訪れたオスカーは、城で眠っていた一人の女を連れ帰る。解呪を申し出た彼女ティナーシャは、次期女王として圧倒的な力を持ちながら、なぜか初対面のはずの彼に強い好意を抱いているようで……。
新たになった大陸の歴史、名もなき記憶の上に、再び二人が紡ぐ一年間の物語が始まる。
『このライトノベルがすごい!2020』(宝島社刊)で単行本・ノベルズ部門&同部門新作W1位を取った圧倒的話題作!
内容説明
呪いの打破を願い魔法大国トゥルダールを訪れたオスカーは、城で眠っていた一人の女を連れ帰る。解呪を申し出た彼女、ティナーシャは次期女王として圧倒的な力を持ちながら、なぜか初対面のはずの彼に強い好意を抱いているようで…。新たになった大陸の歴史、名もなき記憶の上に、再び二人が紡ぐ一年間の物語が始まる。
著者等紹介
古宮九時[フルミヤクジ]
第20回電撃小説大賞、最終選考作『監獄学校にて門番を』(電撃文庫)にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
オセロ
48
【第二章開幕】 魔道具の力で400年前に飛ばされたオスカーの手によって歴史が変わり、ティナーシャは魔女ではなくなり、ティナーシャと出会う前の状態のオスカーの世界線。 登場人物たちが第一章とは違う行動を見せているのはもちろん、早速きな臭い立ち回りを見せる彼がどうかき回してくるのか。そして、オスカーとティナーシャの関係性が変わってしまったのは悲しいですが、これからどんな物語を紡ぐのか楽しみです。2025/04/20
よっち
38
四百年前に彼女を救ったことで作り変えられた世界。呪いの打破を願い魔法大国トゥルダールを訪れたオスカーが、四百年ぶりに目覚めて呪いの解呪を申し出た少女・ティナーシャを連れ帰るもうひとつの物語。ようやく再会した彼女の感無量な想いにはぐっと来ましたけどそう簡単に行くわけもなくて、でも以前ともまた違う二人の距離感が新鮮でした。様々な構成が変わった世界でも変わらないものがあって、相変わらずお互い巻き込まれまくりで私人の前に公人という建前を崩せない前途多難な状況ですが、二人ならきっと乗り越えてくれると信じています。 2020/01/15
dorimusi
20
白紙よりってそう言うことねと。ティナーシャの持っているオスカー情報が絶妙にたらんのと、今回は19年しか生きてないティナーシャなのでスレてないので、だいぶ趣の違うやりとりになってる。act1との違いを思い出しながら読むのもなかなか楽しい。先の展開がどう変わるのかもどかしくなる感じは、なろう系の作品ではなかなかなかった感覚。 2021/08/31
わたー
20
★★★★★自分の中にある大感情を御しきることができなくて、読了までに随分と時間がかかってしまった。彼に出会うために400年の時を越えた彼女と、新たな生を歩む彼。白紙に戻った2人の関係は、これまでと決定的に違っていて、その差異がヤスリのように私の心の軟い部分を削る。それでも、中盤以降は新たな関係に潜むラヴの波動を感じたことでなんとか読み切ることができた。まごうことなき傑作なのだが、作者は人面獣心の人物に違いない。ティラノだし。ACT1とは異なる恋の障害、異なる歴史、異なる運命がどう物語に影響するのだろうか。2020/05/22
サケ太
18
1~3巻で繰り返された伝統芸能は君が引き継ぐんかい!!とリスタートした物語に不安を抱いていたが、かなり面白い。二人の関係性は変わった。しかし、互いを想い合う過程はかつてを思い出させグッとくる。これは最後まで追うしかない。2022/01/09