内容説明
ヨークシャー地方の港町ウィットビー。修復士のシーアンは、7世紀に聖ヒルダが建立したウィットビー大修道院の廃墟で発掘に参加している。この地に到着してから、彼女は毎晩、おそろしい悪夢にうなされる。夢のなかで、いつも男に首を切り裂かれ、血みどろになるのだ。シーアンは毎朝、高台にある大修道院へ向かうため、199段の石段をのぼってゆく。ある日、そこでハドリアヌスという犬を連れた、マグナスという男性と出会う。知り合ってまもなく、彼は父親の遺品だという、小さな瓶に入った手紙をシーアンにさしだす。それは18世紀に書かれた秘密の告白録だった。判読を試みるシーアンの手によって、1ページずつ明らかになるその内容とは…。中世の修道院、18世紀の悲劇、現代のシーアンとマグナス。ドラキュラ伝説で有名なウィットビーを舞台に、過去と現在が交錯する“ゴシック”な愛の物語。
著者等紹介
フェイバー,ミッシェル[フェイバー,ミッシェル][Faber,Michel]
オランダ生まれ。オーストラリアで育つ。現在はイギリスのスコットランド、ハイランド地方に在住。ヴァラエティあふれる短編集Some Rain Must Fall(1998)で作家デビューし、数々の賞を受賞。処女長編『アンダー・ザ・スキン』(2000、アーティストハウス)は、ひとつのジャンルにおさまりきらない内容と、叙情的な文体が絶賛され、14カ国に版権が売れる。現代イギリス文学において、もっとも筆力のある書き手のひとり
林啓恵[ハヤシヒロエ]
国際基督教大学卒、歴史学専攻
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