出版社内容情報
私は毒親に育てられ、母と縁をきった。そしてそれ以来一切連絡をとっていない。そんな私が母になった。
「毒親に育てられました」でその壮絶な幼少時代を描いたつつみさん。自身の妊娠がわかったとき、うれしいのと同時に怖くもあったといいます。その不安の内容は、自分が母のように毒親になってしまうのではないか。きちんと子供に愛情が注げるだろうか。子供が悪いことをしたときに、母のように手が出てしまわないか、などなど。
毒親に育てられた方は、親に接してもらった経験がそれしかないせいもあり、愛情のかけ方がわからず、その結果毒親のようになってしまう人や、自己嫌悪に陥ってしまう人も多く、子育ての悩み相談サイトでは、毒親に育てられた人の子育て相談はよく見られます。
でも、つつみさんは、子供を産んで母の気持ちがわかったところもあり、それを反面教師に、より子供に愛情を注げるようになったといいます。
本書は子供への愛情のかけ方に悩んでいる方に向けたコミックエッセイです。
つつみさんの体験談だけではなく、取材した女性の例も漫画として描かれています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
41
不健全な家庭しか知らないと、負の連鎖は実際起きやすいです。私自身仲の悪い両親の元、ネグレクト気味に育ちました。正直自分の実家より夫の実家にいる方が楽…という状況です。夫が子供が欲しいと言ったとき、母親になるのが怖い自分がいました。著者の心情はまるで自分の葛藤をそのまま見ているかのよう。たくさんの本を読んで理論武装し、夫に、友人に、コミュニティに助けを求めここまで来ました。完璧な親にはなれないけれど、愛していると言い続け、自分に非があるときは子どもに謝罪できる親でいたいです。2025/02/27
織川 希
3
★★★★☆ 毒親に育てられた著者が母になった体験記。本書は毒親に育てられたことをSNSで公開していた著者が母になるにあたって経験した体験や思考をまとめたコミックエッセイ。特に妊娠中「絶対に子供を不幸にするので産まないでくださいね」というDMを受け取った描写には涙が出た。私自身も毒親サバイバーで、愛すべき我が子にちゃんと愛情を伝えられているのか不安でたまらない。毒親に育てられたという事実から子供を産み育てることに不安を抱きながらも、1つ1つに真摯に向き合い愛情あふれる家庭を築いている著者を心から尊敬する。2025/01/27
いまちゃん
3
シリーズ本だったんですね。今巻から読んでしまいました。虐待されて育ったツツミさん。子ども産むの怖かっただろうによく決心できたな…。強い。ツツミさんが上手くいっているのは、温和な義家族及び協力的な旦那さんの存在と、周りの人にSOSを出せる強さと、物事を客観的にみれる冷静さを持てたことかな。それにしてもDMで届いた手紙の内容は他人の私でも不快感と恐怖で心臓がギュッと痛くなりました。許せない!2023/12/15
呼吸器内科医K
2
素敵な旦那さんに出会えたことも、つつみさんにとってとても幸せなことだったと思う。旦那さんはつつみさんの、よき理解者であられるようにみえる。良かった。2025/03/31
ぷりたかま
2
★★★★2024/11/29